はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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あの人に会うまで、生きる

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人生7割で良し

がん闘病中の千恵が実践していた主な治療は、標準治療と食事療法。

もうひとつ、治療の土台として重要視していたことがある。

「心の持ちよう」だ。

 

具体的には、笑うこと、ぼーっとすること。

千恵は、仲良しの友人とお茶を飲み、映画を観て、公園を散歩した。

ストレスをため込まず、頑張りすぎないことを心がけた。

 

がんは、低体温が大好物だ。

だから、悩まず、悲しまず、リラックスして副交感神経を優位に保ち、体温を上げる。

頑張りすぎないことが、免疫力アップにつながると信じた。

つまり、100点満点を目指さない「人生7割」の生き方。

千恵は、そうした免疫療法を提唱する安保徹先生(新潟大学医学部)の本をよく読んでいた。

 

時々、ふざけて、僕にこう言った。

「私はがんよ。文句ある?」

大したヤツである。

でも、それくらいの図太い神経がなければ、がんという病は克服できないのかもしれない。

 

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娘、17歳の誕生日に撮影。性格は千恵そっくり。結構、図太い(2020年2月20日

 

そんな千恵に最高のプレゼントを贈ることができた。

免疫力アップに少しは貢献できただろうか。

以下、千恵が書いた喜びのブログ。

 

本日は晴天なり(2007年3月12日)

 

天気がいいし、絶好のお出かけ日和だというのに、今日は点滴の日。

 

病気になると、人生の時間の大半を病院で過ごすことになります。

すごく、もったいないですね。もったいないけど、後ろ向きに考えるのは苦手なので、今日も、人間観察などをして楽しみました。病院には、面白い人がたくさんいます。

 

さて。

今日の報告。

 

私の場合は、注目すべき腫瘍マーカーの項目が2つあるのですが、ひとつは完全に正常値に。

もうひとつも、あと一歩で正常値です。

 

主治医は、「しばらく治療を休んでもいいですよ」とも。

これって、かなり希望の持てる話です。

 

もちろん、治療が終わった後の方が大事なので、引き続き頑張る所存ではあります。

 

それから、うれしいことがもうひとつ。

 

病院の帰り道、旦那から電話がありました。

 

今年の秋くらいに、あの安保徹と仕事ができるというのです。

 

 

安保徹氏といえば、新潟大学医学部教授。

「交感神経優位の時は白血球の中の顆粒球が活発になり、副交感神経優位の時は同じ白血球でもリンパ球が活発になる」ということを発見された免疫学のスペシャリストであります。

 

「会いたい人ベスト10」に入っていました。

 

でも、とても有名で多忙な方なので、気軽に会えるような人ではないことは、わかっていました。まあ、講演会にでも行けば、半径100メートル以内くらいでは会えるかもしれないような人ですが。

 

50センチ以内で会えるなんて!

 

抱きついてしまうかもしれません・・・

 

 

「人と人は、出会うべき時に、ちゃんと出会えるようになっていますよ」

 

福岡の師匠の言葉です。

 

つまり、今年の秋までは生きておかねば!!

 

ひきつづき、頑張ります。

 

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2007年秋、安保徹先生との初対面が実現。千恵は本当に先生に抱きつき、周囲を驚かせた