横断幕に込められた妻の思い
深夜だというのに饒舌だった。
親不孝通りのライブハウスから帰宅した僕はかなり酔っていた。
それを知ってか、娘が僕の耳元でささやいた。
「ねえパパ。わたしの部屋さあ、白で統一したいのよね〜」
気づくと僕は、白いベッドと白い本棚をポチっていた。
家の中に大きな何かを入れることになれば、何かを出さなければならない。
断捨離を決意。
翌朝、僕は娘の衣服を片付けながら、ちょうど1年前の春を思い出していた。
2021年、春。
その日も、大学に合格した娘のために白い学習机や白いキャビネットなど家具数点を購入。僕は徹夜でそれらを組み立てた。
娘の部屋の模様替えに伴い、全ての部屋を掃除した。納戸にため込んでいた千恵の遺品を片付けていると、忘れていた大切なものが続々と出てきた。
娘が成人した時に手渡そうと買っておいたベビーリング、紙袋の中にはクリスマスカードと編みかけのセーター。千恵の「ほぼ日手帳」(2008年版)や書きかけのレシピも出てきた。
一番驚いたのは、手作りの横断幕。アイロンシートで僕へのメッセージが刻まれていた。
「信ちゃん、ありがとう。これからも頼むばい!!」
涙が止まらなかった。
さて。
掃除といえば、昨日のブログで紹介した洗面所用の「かえるのスポンジ」。
新潟の友人(歯科医師)から「これじゃない?」とLINEで連絡があった。
蛇口にちょこんとお座り アニマルキッチンスポンジ。
フォルムが微妙に違うが、似ている。かえるもいた。
さっそく、ポチった。
以下、千恵のブログ。
どうやら、わが家は春に大掃除をする習慣があったようだ。
掃除デー(2007年4月26日)
昨日は朝からずっと出ずっぱりでちょっと疲れてしまったので、今日は一歩も外に出ないと決め、掃除デーに。
天気がいいので、朝から洗濯と掃除ばかりしています。
BGMは、モーツァルトのピアノ協奏曲20番と21番。はい。マニアックです^^;
午後は、モーツァルトのオペラに変えます。もちろん、「フィガロの結婚」です。
いらん情報ですが、モーツァルトを聞くと、IQが高くなること、知っていましたか?
科学的にも、証明されています。特に子どもには、じゃんじゃん聴かせたいものです。
ところで、あの「かえる」。すっごく使い心地いいです。
シンクも蛇口もピッカピカになりました。オススメです!
洗濯機を回す→寝室のベッドのマットレスを干す→トイレ掃除→洗濯干し→玄関の靴箱の新聞紙の総入れ替え&たたきの水拭き→ 納戸の片付け・・・まではルンルンで、はかどってよかったものの。
以前使っていた子機付きファクス(まだ使えるはず)サンヨー手ぶらコード留守・ファクスやら、旦那が、はるかむか~し使っていたワープロ(シャープの書院)やら、キャンプ用のでっかい照明やら、旦那のコレクションである英語の教材(買って安心するなー!使えー!)とか。
とにかく何やらかんやら、わんさか出てきて放心状態に。
どうしたらよいかわからなくなって、ここ(パソコン前)に戻ってきました(笑)
ファクスとワープロ、いる人とか、いないですよねえ?
あげますけど・・・。
いらない、ですよねえ?
やっぱり・・・。
かといって、捨てる勇気もなく。
午後には再び、納戸の奥深くに戻すことにします。
それではまた。
多分、またここに戻ってくると思う・・・。