親の心を見つめている
妻を亡くした後、幼かった娘に何度救われたことか。
自分を取り戻さなければ、と思った。
妻も幾度となく、娘の言動に力をもらった、とブログにつづっている。
子どもは、いつも、親の心を見つめている。
そして、やさしい。
そんなことを感じさせてくれた15年前の夏。
ムスメの絵 〜カラーセラピー〜(2007年7月21日)
カラーセラピーの解説を読んでいたら、ふと、この絵が目に留まった。
今年の保育園での「母の日」のプレゼントとして、ムスメからもらったものだ。
正直、びっくりした。
「何でママは泣いてるわけ?」
と聞いてはみたけど、ちゃんとした回答は得られなかった。
でも、小さなココロの中に、確実に、何かが伝わっているのだと解釈。
ムスメに涙を見せたことは、(多分)あんまりないんだけどなあ。
20代、30代の乳がん患者は急増している。
だから、現役お母さんも多い。
みんな、子どもに病気のことをどうやって伝えるかを、真剣に悩んでいる。
特に、男の子を持つお母さんに多いのは、抗がん剤のかつら生活を子ども特有の雰囲気でバカにされたりすること(人前で、わざとかつらを取ってバカにしたりするらしい)。
そして、胸がないことや胸の傷をどうやって説明するの? とか。
乳がんになったことで婚約を自ら破棄したり、できるはずだった結婚をあきらめたり、結婚していても離婚に追い込まれたりする女性もたくさんいる。
支えを失い、母子家庭になり、病気と向き合い、子どもと向き合い・・・悩みは多い。
私は、ムスメを産む前にがんになったから、伝えるも何も、片方の胸での授乳だし、隠さずに、お風呂も一緒に入っている。
脱毛の件も「ママはね、ビョーキでお薬使ってるから、髪の毛がなくなったの」と、理解してもらえるかは別として、正直に伝えた。
醜くなる母の姿を見て、小さなココロは、どんな想いを抱いていたのだろうか。
ムスメは、3歳になったばかりの頃、お風呂の中で、私の傷口をさわりながら、こう言った。
「ママ~、おっぱい、ちょきんって切られたの? 痛かった? おっぱい、買ってあげるね」
小泉元首相の言葉を借りれば、「感動したっ!!!」なんだが。
切なかった。
「ありがとう。よろしくね。おっぱい、ちょきんってならないように、しっかりご飯とおみそ汁を食べるんだよ」と言うのが、精一杯だった。
私が乳がんになった頃、待ち合い室に、若い人はまばらだった。
それから7年。
現在の乳腺科の前の待合室には、若い人が3分の1くらいを占めるようになっている。
子連れのお母さんも多い。
本当に、若年齢の乳がん患者が加速度的に増えていることは確かだ。
早期発見、早期治療さえすれば、決して怖い病気ではない。
でも、この苦しい想いは、体験してもらいたくない。
なる前に、予防を。
なったとしても、あきらめず、立ち向かう強いココロを。
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「おっぱい、ちょきんって切られたの?」の場面が描かれています。