はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

                                               仕事の依頼・問い合わせ                                      

「焦らず、ゆっくり、あきらめない」

1日1クリックでブログランキングに反映されます。
下のボタンをポチッとね。
にほんブログ村 家族ブログ 死別へ


「つきさん」の遺言

「元気そうでよかった」
「もっと、落ち込んでいるかと思っていた」
 
15年前、僕は人前では、悲しみを隠していた。
だから、表面上は、そう見えたかもしれない。
だが、それを見抜いて、酒や食材を持って訪ねて来る仲間たちがいた。
 
千恵の月命日の11日に、毎月必ず、わが家を訪れる家族もそうだった。
田中朋子さんご夫婦と3人の子どもたち。
朋子さんは、千恵と同じ病気だった。
千恵が他界した数年後、彼女も家族を残して亡くなった。
幼い子どもたちには、料理と家事をしっかりと教え込んでいた。
 
千恵は朋子さんのことを「つきさん」と呼んだ。
お互いに、幼い子を育てながらの闘病生活。
困ったときは支え合いながら、家族ぐるみの付き合いが続いた。
 
千恵が亡くなった直後、つきさんからこんなメッセージが届いた。
 

千恵さんと同じ病、同じ臓器に転移し、同じ年頃の娘を持つ私が、この先家族を残していくなら夫に何を望むか考えてみました。

①子どもにとって唯一の親となる夫の健康と長寿。

②家族が今までどおりの毎日を送ってくれること。

 

きっと千恵さんも似たようなことを思っているんじゃないかな?

信吾さん、すっごく頑張ってます。

助けが要るときには呼んでください。

走っていきますよ。

「つき」こと田中朋子

 

「健康に気を付けること」と「今まで通りの暮らし」。
心が通じ合う2人だったからこそ、千恵に代わって、僕に念を押したかったのだろう。
 
つきさんの遺言。それは、千恵の遺言でもある。
 

はなと田中家の子どもたち。4人姉妹のように仲が良かった(2009年7月25日)

いのちのうたの楽屋でだご汁を作るつきさん(中央)(2009年10月31日)

田中朋子さん。闘病中も笑顔を絶やさなかった(2009年8月20日
以下、千恵の過去ブログ「がん友からの朗報」。
ここで紹介している「がん友」とは、つきさんのことだ。
文面から伝わってくる前向きな性格、検査結果に一喜一憂しないところなど、2人はとてもよく似ていた。
 
 
がん友からの朗報(2007年8月17日)
 
ここ数日、熱帯夜のため、ムスメが夜中に
「うう~~~ん。うおおおおお~~ん。ばおおおお~~ん」と、うなっているようです。
 
隣で寝ている旦那が、
「こ、こわいよ」と。
なので、地球に「ごめんなさい」言って、
昨夜は、今年初めてクーラーをつけて寝ました。
 
もちろん、設定温度は、28度で。
今夜も熱帯夜は続くとのこと。
 
もし、今夜もクーラーつけてしまったら、
地球よ、ごめんよおおお。
 
 
さて、昨日、がん友から一本のメールが来ました。
そのまま添付したいと思います。
 
今日、検査結果を聞いてきました。
肝臓は、6センチのが2センチ強に、そのほかも全て縮小してました。それでまた3カ月、ナベルビンとハーセプチンを継続することに。
腫瘍がなくなるのが目標なので、今一歩及ばず、残念だという思いがあります。
千恵さんが、ブログに同じような気持ちを綴っていたのを思い出しました。
でも、効いているというのも事実。
これからもしぶとく信じる道を進むのみ。
頑張ろうぜい。
 
 
彼女は、私のブログを読み、マクロビオティックを実践している女性です。
今では、レシピも生き方も完全に追い抜かれてしまい、ご主人もお子さんも巻き込んでマクロビ生活満喫中。
 
 
ご本人はもちろんですが、ご主人も真面目に実践。とうとうご主人、54キロに。
今、流行の「細身のスーツが入るようになった!」と喜ばれている様子。
 
 
私も、腫瘍を完全に消したいという気持ちは、再発した時から持っています。
 
 
でも、長年の様々な治療の中で、あせらずに取り組むことが良いということが、少しずつわかってきました。
 
 
再発転移がんの治療は、時間がかかればかかるほどきつい。
 
 
その間、新たな転移がわかると、気持ちもめげる。
 
体調に反して、画像の結果がイマイチだと、気力も減退。
 
 
でも、焦ると、どこかに無理がきます。
失敗もします。
 
 
だから私は、焦りそうになるたびに、ある人の言葉を思い出すのです。
 
 
「10年くらいかけてがんになったのやから、治すのにも10年以上はかかるんや。毛嫌いせずに、抗がん剤を使ったってええんよ。体に負担がかからん程度に。使えるうちは、どんな方法を使ってもええ。焦らずゆっくり、やりなさいや」
 
 
 
「焦らず、ゆっくり」
 
 
一番難しいことだと感じます。
 
 
でも、できないことでもない。
 
 
気力と体力と精神力が続く限りは、絶対にあきらめない。
 
 
そう、決めたのだ。
 
 
 
免疫力アップな報告をしてくれた「がん友」に感謝しつつ。
 
 
あなたは、もう十分頑張っているけど、
一緒に、がんばろうね~。
 
 
その思いを布に込めて、編んでみた。
 
からまった(笑)
 
 
 
追記
この日の千恵のブログに、門左衛門さんからのコメントが残っている。
彼女の言葉はいつもありがたかった。ブログを読む他のがん患者にも元気を与えたと思う。
 
だいじょーぶよ。
素人の初フルマラソンは「42.195kmも走りきるやろか」と不安でしたが、「右、左」と交互に足を出し続けていたらゴールしました。
もちろんマラソンとがん治療は比べ物にならないと思いますが、シンプルに続けることがゴールへの道ばい。
あなたは「治す」と決めたのだから、たとえ曲がりくねっていてもゴールはそこにあります。
(2007.08.19 08:42:55)
 

 

どちらさまも、うっかりクリック。

にほんブログ村 家族ブログ 死別へ
にほんブログ村

食生活・食育ランキング

いつも、ポチッと、ありがとうございます。

皆様のひと手間に感謝。励みになります!