女子大生の名は、松永千恵
1998年の初夏。
僕は34歳。西日本新聞宗像支局の記者として働いていた。
初めての支局勤務にようやく慣れてきた頃だった。
ある日、珍しく、若い女性が支局にやってきた。
大学院声楽科コンサートの取材依頼だった。
その女子大生の名は、松永千恵。
白いコットンのワンピースを着ていた。
初夏の澄んだ空気と暖かな日差し。
そのせいか、玄関に立っている彼女はキラキラと光って見えた。
彼女を職場に通し、小さな応接の椅子に座ってもらった。
ハンカチでしきりに汗を拭いていた。
「歩いてきたの?」
「西鉄バスに乗って来ました」
僕は、冷えた麦茶を差し出した。
そんなことは、滅多にしたことがなかった。
「ここは、大学の電話番号を書くのですか?」
「いや、あなたの連絡先を書いてください。すぐに連絡が取れたほうがいいからね」
とか、なんとか言って、巧妙に彼女の電話番号を入手した。
それから、結婚までいろんなことがあった。
彼女と出会って5年後、娘のはなが生まれた。
あの世に逝くとき、娘に伝える最期の言葉は決めている。
「ありがとう、はな。楽しかったなあ。パパの人生、ツイていた」
以下、千恵の過去ブログ。
がん闘病中であっても「私はツイていた」が、彼女の口癖だった。
I should be so Lucky!(2007年9月14日)
南国帰りの私は、80年代洋楽がますます止まりません。
BGMは、去年乳がんを克服して復帰。
BGMは、去年乳がんを克服して復帰。
相変わらずのアイドルぶりを見せてくれたKylie Minogue の「I should be so Lucky!」。
彼女は、あれから20年も絶つというのに、全く老けていません。
負けられない!(笑)
先週のこの時間は、私は空の上でした。
本当に、I'm so Lucky !
だって今週末は、沖縄と北部九州は台風で飛行機飛ばないんだもの。
今日も車で、とあるところに行き、パーキングは満車。
しかし、私の車が入った途端に、一台車が出て、お店のド真ん前に停めることができました。
そんな時、私は、
「わたしって、ツイてる~♪ ありがとう♪」と、欠かさず言うようにしています。
小さなことでもいいのだ。
ツイてるツイてる、と思っていれば、本当にツイてくるもの。
治る治る、と言っていれば、治る?
・・・かもしれないから、毎日欠かさず言うことにします^^