妻を看取った病院で
14年前に妻の千恵を看取った福岡市内の病院で、人間ドックを受診した。
身内を亡くした病院での検査は縁起の良いものではない。
だが、知人がこの病院で早期の胃がんを見つけ、一命を取り留めたとの話を聞き、2016年から毎年受けるようになった。
日帰りの「基本コース」を選択した。
基本コースのメニューは、胸部エックス線撮影、胃内視鏡検査、血液検査などの13項目。
それにオプションの大腸内視鏡検査を加えた。
検査は順調に進み、最後に受けたのが、最も苦手な胃と大腸の内視鏡検査。
昨年までは複数のポリープが見つかり、除去してもらった。
良性だったが、残しておくと、がんに変異する可能性もある。
受けたくないが、必須である。
下剤でおなかを空っぽにして診察衣に着替える。
女性看護師に囲まれ、尻の穴からカメラを入れられるのは恥ずかしいが、診察台に横たわり覚悟を決めた。
「はい、眠くなりますよ〜」と声をかけられた後は、よく覚えてない。
目覚めると、ほぼ終わっていた。
医師の診断では、いくつかの内臓疾患があるものの、生活習慣の改善で回復が見込めるとの助言をもらい、ほっとした。ポリープもなかった。
休憩部屋はホテルのような一室。ベッドや浴槽などが完備され、とても快適だった。
費用はしめて52,250円(13,750円のオプション検査代込み)。
安心を得られると思えば、そう高くはない(と思うことにした)。
来年も受診しよう。
もうちょっと、人生を楽しむために。
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