はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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つらい時期、はなの存在に救われて

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抗がん剤治療の再開

がん再発後、千恵はホルモン療法の可能性に賭けたが、治療の効果は薄かった。

2006年10月、九州がんセンターの診察室でCT検査結果の画像を見た。

両肺に星の数ほど、骨にもあちらこちらに、肝臓は最大4センチ。

これまでの画像とは明らかに違っていた。数え切れないのだ。

信じたくなかった「末期」という文字が頭に浮かび上がった。

主治医の表情は今までになく険しかった。

「もう、時間的にここが限界。このままだと、3カ月後には肝臓がほとんど腫瘍で埋まり、機能しなくなる。黄疸が出て、寝たきりの生活になってしまう。やるなら今しかない」

僕たちは「余命宣告」を受けた気分だった。

千恵は、涙をこぼしながら、再び、抗がん剤を受け入れた。

 

1カ月後、満3歳になった娘の七五三を祝った。

実家の写真館で、僕の父がはなを撮影した。

はながおどけてモデルのようなポーズをとると、千恵が噴き出した。

スタジオが笑いに包まれた。

ちょっとの間だったが、病気のことを忘れさせてくれる時間だった。

2006年11月15日

2006年11月15日

2006年11月15日

 

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