はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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いとしさと切なさと悲しみが混ざり合った涙

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話し相手になってくれる「仲間」の存在

僕は、ひとりで朝食を食べていた。

「ごめん。大学行ってくる。ご飯は帰って食べるね」

娘がそう言って、バタバタと家を出て行った。

前日は「成人の日」。

夜遅く帰宅したので仕方がない。

娘の朝食も用意していたが、きょうぐらいはいいだろう。

そこまでは、普段と何も変わらなかったのだが・・・。

 

台所で食器を洗っていると、急に涙が込み上げてきた。

立っていられないほど、苦しくなってしまった。

思い出したのは、15年前。

娘を迎えに行った保育園での光景だった。

定時の迎えは、いつも間に合わなかった。

娘が、ぽつんとひとりで待っている日もあった。

僕の姿が見えると、「パパ、パパー」と叫びながら、飛びついてきた。

「遅くなってごめんな」

僕は、娘を強く抱きしめた。

 

 

次々に、幼かった娘との暮らしが、脳裏に浮かび上がった。

出張先に連れて行ったり、会社の忘年会にも娘同伴で参加させてもらった。

残業で遅くなり、近所の居酒屋に預かってもらったときは、待ちくたびれてカウンターで眠っていた。

おんぶして帰ろうとすると、店の常連客たちが「パパさん、がんばれ」と声をかけてくれた。

耳元で「はなね、パパとずっと一緒に暮らすよ」と言って、僕を喜ばせてくれた。

生活は大変だったが、幸せだった。

 

涙は、娘の結婚式までとっておくつもりだった。

いとしさと切なさと悲しみが混ざり合った涙。

言語化できない不思議な感覚。

これもまた、グリーフなのか。

まさか、「成人の日」の翌日、こんなに心が不安定になるとは思わなかった。

 

その夜、大阪の友人にLINEを送った。

彼も妻をがんで亡くし、小学生の一人息子を育てている。

すぐに長文が返ってきた。

「きっと、泣いているだろうなって、勝手に思っていました」

やりとりをしているうちに、心が少し落ち着いた。

僕の心情を理解してくれている人がいるということ。

ひとりがつらいとき、話し相手になってくれる「仲間」の存在が、何よりもうれしかった。

清水健さん、昨夜はありがとう(2022年11月9日)

https://www.instagram.com/p/CnPT4zpyuiA/?utm_source=ig_web_copy_link

 

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