早朝のSOS
午前6時、スマホにLINEが届いた。
「おはようございます」だけのメッセージ。
今春、大学を卒業した女性からだった。
彼女は、はなより2歳年上。
幼いころから、僕を父親のように慕ってくれていた。
早朝のLINEを不思議に思い、「何かあったの?」と返信すると、
すぐに彼女から電話がかかってきた。
ただ事ではなかった。
昨年11月、彼女は就職の内定を知らせにわが家を訪れた。
表情は、夢だった仕事に就くことができる喜びに満ちあふれていた。
バルコニーでバーベキューをして、一緒に内定を喜び合った。
3月20日から働き始めて、きょうで5日目だった。
充実した日々を送っていると思っていたが、そうではなかった。
電話口で彼女は涙声になり、「もう仕事を辞めたい」と言い出した。
詳しく聞くと、職場での理不尽な新人教育だった。
行き過ぎた業務指導、立場を利用した「いじめ」に該当しそうな上司の言動もあった。
全部、吐き出させると、彼女は少し落ち着きを取り戻した。
毅然とした態度をとること
日付や状況をメモしておくこと(証拠を集める)
信頼できる職場の同僚に相談すること
この3つを伝えて電話を切った。
我慢を続けるとストレスで体調を崩したり、うつ病を発症したりすることもある。
僕の身近には、パワハラがきっかけで心を病み、その後、命を絶った先輩がいた。
彼女が職場に到着した時間を見計らってLINEを送った。
何かあったら、いつでも、遠慮なく、ご飯を食べにおいで。
人に助けを求めることは恥ずかしいことじゃないからね。
どちらさまも、下のボタンをうっかりクリック。