「中庸」を大切にした
今も、がん患者さんやその家族から「このまま抗がん剤を続けていいのか」「どうしたらいいのか分からない。教えてほしい」などの質問が届く。
藁をもつかむ思いなのだろう。
僕たち夫婦もそうだった。
ネット上では「自然療法に洗脳されたトンデモ夫婦」などのコメントが散見されるが、僕らは決して現代医療を否定などしていない。
妻は「中庸」の考え方を大切にした。
8年間のがん闘病で、妻がどのように治療と向き合ったか。
病気である人もそうでない人も、コロナ禍を経験したすべての方たちに目を通していただけたらうれしい。
難しい質問の回答(2008年4月25日)
はっちょまんさん、メッセージ、ありがとうございました。
しかと受け止めましたので。
以下、はっちょまんさんのメッセージを添付します。
※「さくら」はブログのハンドルネーム
少し前から、さくらさんのHPを拝見しており、お聞きしたいと思っていたのですが、メールアドレスが分からないので、こちらに書かせていただきます。
妻が闘病生活に入って2年9カ月、玄米菜食(厳密ではありませんが)、甘い野菜のスープ、免疫療法、ビワの葉こんにゃく療法などを続けてきたのですが、今月に入って肺と肝臓に多発してしまいました。
今、分子標的薬の治療で入院しています。
安保先生は抗がん剤に反対ですし、他の自然療法を進めている方も概ね反対しています。
自然療法とは反対向きのことをしているのは分かっているのですが、さくらさんはどのようにして、頭を整理されているのですか?
この件に関しては、
書くべきか、書かざるべきか。
いつも、迷っているストライクゾーンでもあります。
回答を先に言いますと、
「私の頭はちっとも整理されておらず、『何ごとにも、絶対は、ないです』」という、冷た~い回答になってしまいます。ごめんなさい。
長い治療を経た結果ですが、
私は、抗がん剤に反対はしていません。
大嫌いな物のリストナンバー3には入っていますが。
私たちは、化学的な物から恩恵を受けながら、共存しているのです。
例えば一昨年の私のように、肝臓のがんの勢いがものすごく強くなった時期に、
ちんたら自然療法しとっても、そう簡単には治らんでしょう。
大出血したときに、ごま塩を舐めとっても、出血は簡単には止まらんでしょう。
すぐに死んでしまような時間勝負な病気(新型インフルとか、その他菌やウイルス性の感染症など)のときに、病院行かんで、ゆっくり様子見とったら、免疫力のあまりない乳幼児や体力のない老人は、死んでしまうかもしれません。
自然療法は、あくまでも、ゆっくりじっくり穏やかに、
すぐに死んでしまような時間勝負な病気(新型インフルとか、その他菌やウイルス性の感染症など)のときに、病院行かんで、ゆっくり様子見とったら、免疫力のあまりない乳幼児や体力のない老人は、死んでしまうかもしれません。
自然療法は、あくまでも、ゆっくりじっくり穏やかに、
でも確実に時間をかけて効いてくるものですから。
急を要する場合。
抗生物質が必要なときがあります。
がんの勢いを抑えるため、抗がん剤のような強い薬が必要なときもあります。
体力が十分にあるならば、必要に応じて、ハラ切りもせないかんときもあるでしょう。
臨機応変に対応することが必要になってくるかと思われます。
私は確かに、三大療法だけで、多発性転移がんが治るとは思っていません。
でも、自然療法だけで治るかどうか?
それも、私にはまだまだ道半ばなことなので、わかりません。
冷たいと、がっかりしないでくださいね。
私も、現在進行形で、この病気と向き合っているのです。
ただし、自然療法だけで骨肉腫や絶対に治らないとされている難病やがんが治ってしまった人がいらっしゃるということだけは、事実です。
ただし、自然療法だけで骨肉腫や絶対に治らないとされている難病やがんが治ってしまった人がいらっしゃるということだけは、事実です。
それだけは、情報として、お伝えしておきます。
西洋東洋混ぜますと、いろんな先生がいらっしゃいます。
それぞれに、いろんな説があります。
しかし、何が正しいかというのは、私も正直、わからないのです。
わかっているのは、今私がやっている全ての治療方法で、自分の身体の調子が悪くはなっていないということだけ。
入院もせず、寝たきりにもならずに、普通に生活できているということだけ。
自分が今やっていること。
それを信じて、前を向いてやっていくしかないのです。
私の場合、抗がん剤は、本来ならば、脱毛&嘔吐や浮腫も伴う点滴の治療を勧められていた時期もありました。
が、今は副作用が少ないと言われている飲み薬を選択しています。
私には、多発性肺転移と多発性肝臓転移があります。
それにプラスして、多発性骨転移がありますので、標準的な骨の治療を勧められましたが、
それは、断っています。
それは、断っています。
何故なら、骨の調子が悪くないから。
この後、どの場所に、さらなる多発転移がないとは限りません。
あるかもしれないし、ないかもしれない。
強い抗がん剤を使うかもしれないし、使わないで断るかもしれない。
全ては身体に聞いてから、その都度、答えを出そうと思っています。
はっちょまんさんの奥様のことを思いますと、
恐らく、
今、疑心暗鬼になっていらっしゃることではないかと思います。
「抗がん剤もやってるのに。
これだけお手当やってるのに。
どうして転移するの?治らないの?
自然療法って、やっぱり、効かないじゃない。
こんなんで、治るわけないじゃない」って。
私も通ってきた道です。
自然療法に関しては、ここらで軽く語れることはないです。
学びが必要。
時間もかかります。
しかも、1年や2年ではなく、10年スパンで。
がんの転移に関しては、
原発から他臓器に転移するほど身体は良くなってくる、という説を唱える意見はよく聞いてきました。
熱や痛みを伴うほど、身体は回復へ向かうとも聞きます。
「そんなの嘘やろ」と思った時期もあったのですが。
今は「あながち、嘘ではないかもしれないな」と思ってるところです。
転移すればするほど、ココロは不安だらけになるのが人間。
でも、身体は治ろうとしているんだという理屈をちょっと学んでおくと、あとあと楽です。
んーー、
やっぱり、
一言ではお答えできない。
できることなら、直接膝を付き合わせて向かい合ってお話したい(願望)。
言葉が足りない。
説明が足りない私です。
伝えたいことは、半分以上も伝わってないかもしれません。
でも、こんな私でよろしければ、いつでも真剣に向かい合っていきたいと思っております。
奥様の病状が回復に向かうと、家族が、ご本人が信じなくて、誰が信じるでしょうか。
ご自分が選択してこられた道を、信じてください。
私はこれから、ココロの治療へ行ってくるところです。
私も迷いながら、日々、精進するしかありません。
はっちょまんさん!
あきらめないで、奥様と共に歩んでください。
はっちょまんさんが一生懸命お手当されていること、奥様はどれだけありがたく思われていることでしょうか。
道が開けますことを、西から祈っております。
時々、デスティニーズ・チャイルド並みの音楽を聴いて、ガツンと気合い入れてます。
和製デスチャ目指そうかな・・・(笑った人、体育館裏に呼び出し)
どちらさまも、下のボタンをうっかりクリック。