「まさか」が起こった
その日は異常に暑く、熱中症警戒アラートが発表されていた。
朝食後、僕はいつものようにベランダで洗濯物を干した。掃き出し窓の鍵が緩くなっていることは知っていたが、冷房の効いた部屋の温度を上げたくなかったので、洗濯物をベランダに持ち出し、窓を閉めた。
まさか、そんなことは起こらないだろう。
そう思っていたら、その「まさか」が起こってしまった。
掃き出し窓を勢いよく閉めた反動で鍵がくるりと回り、ベランダに閉め出されてしまったのだ。
午前8時半。娘は別の部屋で寝ている。
前夜、アルバイトで帰りが遅く、起きてくる気配はない。少し前に「朝ごはん出来たよ」とLINEを送っていた。気づいてくれるだろうか。娘だけが、頼みの綱だった。
外の気温はどんどん上がっていく。
容赦なく照りつける太陽。水はない。携帯電話もない。
絶体絶命だった。
僕はパンツ1枚の姿で、窓ガラスを叩き続けた。
30分後、音に気づいた娘がリビングに入ってきた。
娘は午前中に天神で友人と会う約束をしたいたらしい。
命拾いした。
もし、娘が不在だったらどうなっていただろうか。
まじで怖かった。
一家に一台、避難用はしご↓
どちらさまも、下のボタンをうっかりクリック。
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