独立宣言弁当
中学校で講演した後、生徒から謝辞をいただく。先日、福岡県篠栗町の篠栗中であった講演会では、同中3年の井上奈都美さんが、生徒を代表してマイクを持った。
この日の演題は「食べることは生きること」。
僕は、香川県の小学校で始まった食育活動「弁当の日」で、真っ黒に焦げた焼き肉をご飯にのせただけの弁当を作った少年のエピソードを写真と一緒に紹介した。
「弁当の日」の朝、焦げた焼き肉を見た母親が、「私の料理の腕が疑われる」と別の弁当を持たせようとしたのだが、少年は「自分で作った弁当を持っていくのが“弁当の日”や」。そう言って、自作の弁当を持って学校に行った。
校長は、この弁当を「独立宣言弁当」と名付けた。
井上さんは、そのエピソードが印象に残っていたのだろう。
食を通して「生きる力」を身につけるということが「最初はピンときてなかった」そうだが、謝辞の最後にこう結んだ。
「私は料理ができません。しかし、今、私が持っている“失敗する権利”を使って、たくさん挑戦して、できないことをできるようにしていきたいです」
成功の反対は失敗ではなく、挑戦しないこと。
中学生たちは、10代の今こそ、失敗にくじけないたくましさを身につける時期ではないだろうか。何事にも恐れず、挑戦してほしい。
エピソードを収録した「泣きみそ校長と弁当の日」
どちらさまも、下のボタンをうっかりクリック。
リンク
リンク
リンク
リンク