はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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会いたい人に会いに行く

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これまでありがとう。これからもよろしく。

昨夜、東京から福岡に戻った。

今回の目的は、新刊「はなちゃんのみそ汁 青春篇」のプロモーション活動。

娘と2人で行く東京は久しぶりだった。

24時間テレビでお世話になった日本テレビの次屋プロデューサー、「弁当の日」つながりの共同通信社文化部の不破記者。「クローズアップ現代」の元担当者で、番組の中で樹木希林さんと娘の“共演”を実現させてくれたNHKの末廣さん、僕ら家族の物語を初めて世に出した朝日新聞の金子記者。西日本新聞の連載を東京新聞で紹介してくれた生活部の服部記者。

自分でアポイントをとって、会いに行く。

押しかけ営業だったにもかかわらず、快く取材をしてくれた。

 

今回の上京の目的は、表向きは新刊プロモーション。裏テーマは、仕事に関係なく、会いたい人に会うことだった。

11年前、僕に本を書くことを勧めた文藝春秋の新谷編集長、新刊の編集者の今泉さん、前編集担当の渡辺さんの職場も訪ねた。1995年夏、ある殺人事件の取材で、当時、文春の記者だった新谷さんに出会わなければ、恐らく、僕たち家族の人生は今と違っていただろう。

夜は、ロックミュージシャンの三宅伸治さんと吉祥寺で妻の追悼コンサート「いのちのうた」の打ち合わせ。娘と3人で会う予定だったが、情報を聞きつけた仲間たちが大勢集まった。

打ち合わせは、宴会になった。結局、いつものことだが、「いのちのうた」の打ち合わせは、ほとんどできなかった。

千恵にみそ汁作りを教えてもらったときの心境を話す娘。
朝日新聞の金子記者、作家の城戸さん、和田プロデューサーと一緒に

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三宅さん(左)と衣美さん。衣美さんはいつも表情豊か

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映画プロデューサーの和田君。こんな笑顔、初めて見た(笑)

日高シェフが経営する南青山のイタリア料理店「アクアパッツァ」には、全国から友人が集まった。

こちらの会合もまた、懐かしい、愛おしい人たちばかり。日高シェフの妻、タカコナカムラさんのサプライズだった。

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2日前まで新潟でお世話になっていた公子先生も登場。フットワークが軽い

最終日、羽田空港に向かう前には、書家、矢野きよ実さんに会うため、彼女の作品が展示されている帝国ホテルに寄った。僕たち家族のお守り「無敵バッジ」の「無敵」の文字を書いた人だ。

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矢野さん(左)に会うと、やさしさに包み込まれ、あったかい気持ちになる

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東日本大震災の被災地にも定期的に出向いている矢野さん。
子どもたちは墨で「心の声」を書く

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娘の作品を褒める矢野さん。魔法のワークショップで娘は書が大好きになった

濃密な3日間、完ぺきなスケジュールを組むことができた。

帰りの飛行機の中で一人一人の顔を思い浮かべると涙が出そうになった。

お礼を伝えに行ったつもりだったが、僕らが逆に励まされたり、癒されたり。

自分のことより相手を思う。人を大切にする。人のために汗をかく。無償の愛。やさしさがある。それらが、会う人すべてに共通しているのだ。

福岡空港に到着すると、娘が「あー楽しかった」とつぶやいた。

これまで、本当にありがとう。そして、これからもよろしく。

 

2007年1月、この頃、千恵が一番会いたがっていた人は、ホールフードの提唱者、タカコナカムラさんだった。

 

会いたい人(2007年1月11日)

会いたい人が、たくさんいる。

私を支えてくれる身近な人はもちろんだけれど。

中には、会いたくてもなかなか会えない人だっている。

久司道夫さん、矢野顕子さん、上大岡トメさん・・・。挙げればきりがない。

でも、今一番注目していて、会ってみたい人は、タカコ・ナカムラさん。ホールフードの第一人者だ。

 

今日、ナカムラさんの本を見た。

前書きを読んだだけなのに、私は今年、この人に会って生き方を見習うことになるだろう。

なぜかわからないけど、そんな予感がするのだ。

2年ほど前から、私は会うべき人に、絶好のタイミングで会えるようになってきた。誰かの言葉に「人は、必要な時に、必要な人に会えるようになっているものだ」というのがあった。

今は本当に、そう思う。