はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

理屈では表せない不思議な縁

寿司にまつわるエピソード 昨夜、アルバイト先の「すし宗」から帰宅した娘。 「大将からマグロのあぶりと鯨を食べさせてもらったよ」 「・・・・・・・」 うらやましい。 パパは2日前に作ったおでんを食べ続けているというのに。 すし宗で働く娘(2022年10月…

小学生の娘が駅まで迎えに来てくれた雨の夜

「これでいいのだ」と感じられる環境づくりを 雨が素敵なドラマを演出してくれた。 2013年2月26日、仕事を終えると、外は土砂降りだった。 僕は、娘に電話をかけた。 駅に到着すると、娘が満面の笑みで、傘を持って待ってくれていた。 僕も満面の笑みで娘を…

驚くほど甘いニンジン

食の取材に便乗する妻と娘 出版編集者の仕事をしていた16年前、長崎県佐世保市の有機農家、吉田俊道さんと料理家のタカコナカムラさんの共著「まるごといただきます」(西日本新聞社)の出版を企画。2007年12月20日早朝、僕たち取材スタッフは、車に撮影機材…

母の気持ちを初めて知る

「ママが、かわいそうすぎるやん」 娘が小学5年生の頃だった。 車の後部座席に置いていた本『はなちゃんのみそ汁』を手にする娘の姿が運転席のミラーに映った。出版からすでに1年半が経っていた。 しばらくして、娘は「やっぱり、無理」と言って、本を閉じた…

誕生日の贈り物

お返しは「おいしい顔」 娘は幼い頃からコロッケが好き。 おいしい顔〜(2013年9月8日) 今年の誕生日の贈り物は、手作りのコロッケ。 はなパパのコロッケ(2023年2月19日) おいしい顔〜(2023年2月19日) 以下は、妻のブログ。 アホな夫婦のアホな会話をど…

生きた証しを残すこと

父の仕事 昨年から約1年間、福岡放送の取材を受け、同局の番組で何度も放送していただいた。 今回、何よりもうれしいのは、父の仕事が番組の最後で紹介されたこと。 父の生きた証しを心の中だけでなく、映像という形で残すことができたこと。 写真館経営60余…

弱いことは悪いことばかりではない

三宅伸治さんと語り合った3日間 この3日間、三宅伸治さんと一緒に夜を過ごした。 「なかなか、うまくいきませんなあ」などと、互いにつぶやきながら、毎晩ハイボールを飲んだ。 2007年、三宅さんの詩集「月のメロディー」の編集に携わった。 以来、16年の付…

娘の逆サプライズ

チューリップと手紙 まさかの逆サプライズだった。 娘の20歳のバースデーは、恒例のイタリア料理店「テシマ」。 僕は、娘に内緒でウクレレを持参し、お祝いの曲をプレゼントするつもりだった。 演奏する直前だった。 娘が袋を持って、僕の目の前に歩み寄って…

うもちゃんのケーキ

娘の20歳のお祝いに 箱から出した途端、いろんなことを思い出し、涙があふれ出た。 娘の20歳の誕生日(2/20)のお祝いに届いた手作りケーキ。 送り主は、料理家の一鍬田朋子(ひとくわだ・ともこ)さん。 愛称は「うもちゃん」。千恵の料理の先生で、年下の…

娘が描いた家族

4歳児の才能 幼い頃のはなが描いた家族。 左がパパ。 右がママ。 真ん中で手を上げて喜んでいるのが自分、はな。 家族の絆は∞(無限=永遠)。 頭から出ている芽は「命」を意味する。 4歳児って天才だと思う。 いのちのうた第14章(2021年11月20日) 現実頭…

気づけば、借金まみれに

保険金(2008年7月) 情けない話だが、借金まみれだった。まさに、泣きっ面に蜂の状況だった。 保険適用外の治療費やリンパ浮腫を悪化させないための器具代の借入金、生活のための各種ローンなど・・・。会社の退職金も前借りしていた。 気づけば、借金は合…

名前は「はな」

誰からも愛される人に 結婚して2度目の年を越した2003年2月20日。 出産予定日を12日過ぎても産まれる気配はなく、医者は陣痛促進剤を準備していた。 そのとき、急に激しい痛みが千恵を襲った。 午前8時、分娩室に入った。ぼくは千恵の手を握り、腰をさすり続…

ちょっとだけ悔しいバレンタイン

パパは40分の4 もらいましたよ。 娘から。 娘の手作りチョコレート(2023年2月16日) 過去を振り返ると、娘から手作りチョコをもらったのは9年ぶり。 友達とチョコを作る娘(2014年2月16日) 2014年2月。娘が小学5年生の頃だった。 「バレンタインデーは終わ…

うまくいかないときは、楽しいことを考えてみる

ブログの副産物 最近、ちょっとストレスいろいろ。 いくら頑張っても解決しないときは、一旦放置(1週間ぐらい)。 楽しいことを考えるようにしている。 たった今、クリエイティブな仕事をしている友人に、「笑える企画」を持ち込んでみたところ、意気投合。…

妻の活力源

生気に満ちた表情に 千恵は、助産師の内田美智子先生と知り合って、何事にも精力的になった。 がんは全身に転移していたが、表情は生気に満ちていた。 内田先生の著書「ここ 食卓から始まる生教育」(西日本新聞社)に感銘を受け、講演会も手伝った。先生が…

あんこ玉をそのまま食べる人

経験って大事 春のお彼岸は、ぼたもちを作ろう。 ぼたもちは、春に咲く花である「牡丹」が由来。 「牡丹餅」と書いて「ぼたもち」と読む。 秋のお彼岸は「おはぎ」。 こちらは、秋に咲く花である「萩」が由来。 こしあん(春)、つぶあん(秋)、大きさ、形…

ふつうの日常に感謝

映画を見て、あらためて思う ぐっすりと眠った昨夜。 朝、目覚め、カーテンを開けると快晴だった。 どこかに出かけたい気分。 朝ごはん食べて、洗濯して、掃除して。 いつもの日曜日。 リュックに弁当を入れ、手には一眼カメラを持って、ぶらぶらする日曜日…

妻、「綺麗な人」と言われて困惑する

釈迦に説法 福岡教区浄土宗青年会北筑支部の研修会に招かれた。 僧侶の皆さんの前で「親が子に遺せるもの」をテーマに講演。 「死別」と「喪失からの再生」を語った。 話をしながら思った。 これぞ「釈迦に説法」(笑)。 ある意味、貴重な経験だった。 夜は…

ちゃんとしたパンツ

娘の成人のお祝いに イタリア料理店「テシマ」(福岡市南区大橋)のマダム、のりりんが、娘の成人のお祝いに下着を買ってくれた。 「ちゃんとした下着」らしい。 男親にはわからない。 僕が「そんなん、何でもよかやろうもん」とつぶやいたら、娘に言い返さ…

罪滅ぼしの明太子パスタ

待つ側になって気づく 娘の帰宅が遅い。 どこで遊んでいるんだ。 ぶつぶつとつぶやきながら、ひとり寂しく夕食を済ませ、ソファで寝落ち。 22時すぎ、娘が帰宅した。 「お腹減った〜」と言う娘に、「遅い」と返した。 「だって、すし宗でアルバイトやったも…

娘を残して死ねない理由

娘の弱点 「暮らし力」まあまあ高めの娘。 いつ、社会に出しても、そこそこやれると思うが、弱点もある。 朝、1人で起きられない(笑) 目覚まし時計には無反応。 最低3回は起こしに行く。 火事に見舞われると、きっと助からないタイプだろう。 パパは毎朝、…

自分をたどり直しながら生きる

故人を語ることとは・・・ 妻が他界して今夏で15年。 ブログを書いたり、書籍を出版したり。 毎年の追悼コンサートも辛気臭い。 いつまで、悲しみを引きずっているんだ。 そんなふうに、お感じの方もいると思う。 一方で「悲しみを抱えながらどう生きるかを…

はなが笑ってくれるなら

パパのダンス 「はなちゃんは、どうしてみそ汁を作るの?」 昨夜、日本テレビで放送された「NNNドキュメント」。 7歳の娘は、ディレクターの質問にこう答えていた。 「パパが笑ってくれるから」 一夜明け、フェイスブックに「4年前のきょう」の投稿が上がっ…

どっちが講師か分からない

包容力のある公民館 昨日は、姪北公民館(福岡市西区)で講演だった。 ※姪北校区男女共同参画委員会主催 どうやら、2011年10月1日も、ここで話をしたらしい。 あたたかな日が差すホールに足を踏み入れると、娘を連れて訪れた12年前がよみがえった。 その日の…

3人で過ごす節分の夜

パパのものまね 今年の恵方巻きは、卵焼きと穴子。 焼き餃子とポテトサラダも作った。 「すし宗」の恵方巻き(2023年2月3日) お腹いっぱい食べて、落ち着いたところで、ネスタ(娘の彼氏)がひと言。 「あ〜食いすぎた〜」 娘が噴き出して笑った。 意味がよ…

59歳、ボクシング始める

喪失からの復元に向けて 妻を亡くした後、ずっと、やりたかったスポーツがある。 記者時代も、何度か取材したことのあるボクシング。 最も影響を受けたのは、元日本ライト級チャンピオンの坂本博之さんだ。 坂本さんの書籍「僕は運命を信じない」の編集に携…

悲しいことがあったら

音楽と食がなければ生きられない 悲しいことがあったら、ウクレレを弾く。 millarのウクレレ(2023年2月2日) 月に一度のレッスン。4つのコードで弾ける「Stand by me」を練習中(2023年1月30日) 柔道とバイクとゴルフが趣味の友人が初めて手にしたウクレレ…

父娘で歩んだ15年(NNNドキュメント)

予告編を見て 「父娘で歩んだ15年」が「NNNドキュメント」(日本テレビ)で全国放送される。 ※2/5 24:55〜日本テレビ系列 追加インタビューの日、娘から「あっちに行ってて」と言われたので、僕は部屋から出た。 娘がカメラに向かって何を語ったのか知らなか…