2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
夕暮れにバーベキュー なんでも「会」をつけると楽しくなる。 「〇〇の会」みたいに。 昨日は、「せせりの会」をやろうよ、という娘の発案でバーベキュー。 娘の高校時代の友人、しおりちゃんも誘った。 せせりが、いつもの3倍ほどうまかった。 せせりとは鶏…
細胞復活の兆し がん転移後の抗がん剤。 やはり、副作用には苦しんだが、ゆっくりと確実に、千恵の髪の毛は生えてきた。 髪の毛が生えるということは、壊れた細胞が正常に戻り始めているということ。 発毛は、生きる希望だった。 ※本文と写真は関係ありませ…
発酵食と食物繊維 妻は、免疫⼒を高めるために、腸内環境を整える食事にこだわった。 いわゆる「腸活」。 食卓には、善玉菌を含む発酵食と、食物繊維が豊富な食材を使った料理が並んだ。 定番メニューが、玄米とみそ汁、納豆と糠漬け、そして、レンコン料理…
しっかり、生きよう 今朝、千恵のブログを読みながら思った。 2007年の夏が、彼女にとって、人生最後の梅干し作りだったんだなあ、と。 この14年間、考えたこともなかった。 人生、何が起こるかなんて、誰にも分からない。 ひょっとしたら、今年の夏が人生最…
なぜ、梅干しを漬けようと思ったのか ※以下、「はなちゃん12歳の台所」(家の光協会)より抜粋。 2015年の夏、パパと2人で初めての梅仕事をやり遂げた。 納戸からザルや甕などの道具を引っ張り出し、知り合いの農家に分けてもらった南高梅6キロを漬けた。着…
わが家のベランダ菜園 15年前から、毎年、ベランダでの野菜作りを続けている。 最初の頃は失敗ばかりだった。 感染症対策で、人混みを避けていた千恵にとって、野菜作りは生きがいでもあった。 そんな彼女を僕の不注意で不機嫌にさせてしまったことがある。 …
命日に一粒 千恵は毎年6月に梅仕事をしていた。 梅酒、梅みそ、梅干し‥。 彼女が作った梅干しは、今もまだ、びんの中に残っている。 もったいなくて、食べられない。 年に一度。 7月11日の命日に、娘と一粒ずつ食べようと思う。 梅干しは長期間、保存できる…
丸刈りに近い短髪 2000年夏から冬にかけて、千恵は、抗がん剤の副作用に苦しんだ。 吐き気、味覚障害、発熱、下痢‥。 髪の毛も全部抜けた。 2001年春、職場に復帰。 かつらは必需品だった。 同年8月5日、古賀カトリック教会で、僕たちは結婚式を挙げた。 そ…
社会を見る目 自家製みそ作り、腸活、ファスティング、ダンボールコンポスト、生ごみリサイクル、持続可能な暮らし‥。 闘病中の千恵が、生活に定着させようとしていた取り組みだ。 今でこそ、よく耳にするが、15年前は世間の会話にこれらのワードが登場する…
姉妹のような2人 千恵に出会う数年前、友達になったヨム・ウンジュさん。 福岡教育大学の留学生だった。 当時、ヨムさんは20代。 僕は、30代前半だった。 いろいろと悩みを相談し合った。 なぜか、思い出すのは、夜、海沿いのコンビニで買ったソフトクリーム…
丸ごといただく「全体食」 ※本日の「はなみそ番外篇」は娘が担当します。 私が小学生の頃、父が仕事で遠方に出張する際には、福岡県宮若市に住む祖母が手料理持参で泊まりに来てくれました。 「千恵さんも好きやったとよ。ばあばが作り方を教えたっちゃけん…
骨転移とリンパ浮腫 15年前のちょうど今頃だった。 がんによる体への悪影響が出始めた。 骨転移による痛み、そして腕と手がパンパンに腫れるリンパ浮腫。 はなは千恵の不調に気づいたのか。 わがままを言わなくなった。 人形を寝かせ、ひとりでお母さんごっ…
想像力のある人に 結婚前の千恵の印象は、天然で鈍感でのんびり。 天然でのんびりは当たっていたが、鈍感ではなかった。 鈍感どころか、物事をいろんな角度から見ることができる豊かな感性を持っていた。 注:鈍感が悪いわけではない。鈍感であることが良い…
しっかり生きろ、俺 亡き妻千恵は、自分の生い立ちなどついて、滅多に話さなかったが、彼女のブログを通して、どのような環境で育ったかが見えてくるときがある。 本日紹介する千恵のブログは、怒りを爆発させた前回の続き。 自分の心と向き合い、自分の考え…
千恵からのメッセージ 今年2月、亡き妻千恵の親友、稲森奈津子さんから手紙が届いた。 「はなみそ青春篇」を読んだ感想と、はなの誕生日を祝う内容。手紙の最後には、千恵のブログ(2007年5月28日の日記)が貼り付けてあった。 末尾には、こう書かれていた。…
食卓を囲めるのは朝だけ 娘は、来年2月20日に20歳になる。 昨年、第一志望の大学に合格し、そこが自宅から徒歩で通える距離にあるので、今は同居しているが、近い将来、たぶん結婚し、家を出る。 そして、親になるだろう。 僕が彼女の親として伝えたいことを…
ダンボールコンポスト 宗像市に住んでいた頃、取材で知ったダンボールコンポスト。 使い始めて22年になる。 台所の生ごみなら、何を入れてもいい。 よくかき混ぜると、微生物の動きが活発になり、温度が急上昇。 冬場は湯気が出るほどだ。 魚の内臓など生ご…
ディープな飲み会の翌朝 週の始まり月曜日。娘の弁当を作る日だ。 昨日の飲み会があまりにもディープだったので、今朝は寝坊してしまった。 卵焼きとセセリを焼いて、昨日、のりちゃんにもらったトウモロコシご飯を詰め込んだら完成。うっかり、ブロッコリー…
腸活に、おすすめの一品 少食になった。 午前中に4キロ走るので、朝はたくさん食べられない。 玄米とみそ汁と糠漬けがあれば、じゅうぶんだ。 それに納豆と小魚をつければ完ぺき。 よく噛んで食べる。ご飯が、おいしい。 みそ汁には「菌ちゃんげんきっこ」を…
ウクレレ、はじめました〜♪ 亡き妻千恵に音楽の楽しさを教わった。 音楽に無縁だった僕が、ギターを弾き、ドラムを叩き、最近では人前でサックスを吹いている。めちゃくちゃ下手だが、めちゃくちゃ楽しい。 そして、もうひとつ、楽器が加わった。 昨年、ギタ…
謙虚に慎ましく生きる 昨日、2カ月ぶりに実家の宮若市に帰省した。 実家に向かう途中、脇田温泉の近くにある農産物直売所「ドリームホープ若宮」に寄った。 今は、真竹が旬。タケノコよりも小ぶりで柔らかい。 タケノコがもうすっかり竹になった梅雨前ぐらい…
亡き妻との思い出の味 昨夜、娘のリクエストで屋台に行った。 福岡三越の前にある屋台「味府」。 餃子とラーメンがうまい。 記者時代、大将には随分、お世話になった。 その大将も病で亡くなり、今は奥さんが店主として「味府」を守っている。 娘にとっては…
シングルママさん、ごめんなさい 昨日は、福岡市市民福祉プラザ「ふくふくホール」で講演をした。 演題は「はなちゃんのみそ汁 大切な人を亡くした後、どう生きますか」。 いつもの「食育」とは違って「グリーフ」がテーマだった。 話す内容をがらっと変え、…
下ネタのようで実は副作用の話 今朝は二日酔い。 右ふくらはぎがつって、目が覚めた。 白湯を飲みながら、力無く、パソコンに文字を入力している。 髪はボサボサ。目はしょぼしょぼ。 「じーさんになったねえ」と、亡き妻千恵の声が聞こえてきそうだ。 さて…
やさしい空気に包まれて 涙を流しながら語り合い、最後は全員、笑顔で締めくくることができた。 家族らとの死別を癒やすグリーフケアについて考えるワークショップ「大切な人を亡くした後、あなたはどう生きますか」。会場を提供してくれた六本松蔦屋書店に…
喪失からの再生 大切な人を失った。その事実を文章に起こす作業はつらい。 それでも、なぜ、書くのか。 安武千恵という1人の女性が、この世に生きた証を残したかったからだ。 娘に活字で残したかったからだ。 2012年に出版した本は、千恵が何を考え、生きて…
無愛想な医師 亡き妻千恵が、最初に入院した病院の主治医は「無愛想な医師」だった。 とても有名な医師で、多くの患者を抱えていた。 千恵がブログ(早寝早起き玄米生活)を始める前に、大学ノートに手書きでつづっていた闘病日記がある。それを読み返すと、…
頑張ることは「諸刃の剣」 1つのがん細胞が1センチの大きさになるまで10年から15年かかる。 しかし、1センチのがんが2センチになるには、1年から2年しかかからない。 健康な人でも1日に数千個のがん細胞はできるが、普段は免疫により壊される。しかし、老化…
門左衛門さん 千恵はブログで知り合った人たちと、パソコン上での対話を楽しんだ。 とりわけ、「門左衛門」さんと気が合った。 門左衛門さんはイラストが上手で、千恵より年齢がちょっと上の女性。 当時は宇都宮市在住だったと記憶している。 千恵とは食や暮…
3度倒れる 会社員時代、僕は意識を失って倒れることが3度あった。 その都度、娘には怖い思いをさせて申し訳なかった。 最初は、出版を祝ってもらった2012年4月30日の夜、急性胆嚢炎で病院に緊急搬送。 当時9歳の娘が救急車を呼んでくれた。 次は、2018年12月…