徹夜で作った銀の指輪
僕が杉森映徳を取材したのは、宗像支局に勤務していた頃だ。
※アーティストネーム:すぎもりえいとく
1998年だっただろうか。
彼は、福岡教育大の大学院生だった。
食肉センターで手に入れた牛の首を鍋で煮る路上パフォーマンス。
その肉を食った後に残った骨で作る立体作品。
彼の風貌や話し方、思考と発想。
1950年代から1960年代に活動した前衛美術グループ「九州派」の匂いがした。
※勝手にそう感じただけで、彼が九州派の影響を受けているかどうかはわからない。大きく違うのは、彼は群れない芸術家であるということ。
彼の魅力と才能に惹きつけられ、僕は何度も飲みに誘った。
千恵と映徳が顔見知りだと知ったのは、それからずっと後のことだった。
2000年1月28日、僕は千恵に手作りの銀の指輪を渡し、プロポーズした。
その指輪を徹夜で一緒に作ってくれたのが、映徳だった。
関連ブログ
from NY(2007年11月10日)
NYは、とてつもなく大きなエネルギーを持った場所。
好きな場所のひとつです。
そんな場所に、6年前から生活しているeitoku(映徳)ちゃん。
NYで博多弁を話しているのは、恐らく彼だけではないでしょうか。
芸術家ですから、収入は不安定です。
でも、「お金はないけど、借金もない。もうだめや~っと思ったときには、不思議と仕事が入ったりするっちゃんね。保険にも入れんけん(アメリカの医療事情を知っている方ならわかる)、健康管理にだけは気をつけとるったい」
「アメリカの食事はさ~、あの通りやろ。だめだめやんね。外食しとったら、一発で体調崩すけん、普段は日本の食材で創作料理の日々たい。米と梅干し命やけん」
タバコぷかぷかお酒がぶがぶだった彼。
NYに行ってから、お酒は一滴も飲んでいないそうです。
昨日も、「味ば思い出したらいかんけん」と言って、最後までウーロン茶。
男やねえ。
惚れ直したばい。ほんと。
大学時代に美術を学んでいた盟友。
初めて彼を学内で見かけたときは、まさか、今みたいな関係になれるとは思いもしなかった。
身長180センチ以上、サングラスにアーミーみたいな作業服、長い髪にバンダナ、それからジープ。今までに出会ったどの男性よりも、イカツイ感じな彼。
でも、心は、とおっても優しい人。
「10月20日にコンサートするけん」と一言伝えてたら、NYから聴きに来てくれました。
びっくりしましたが、そんなことをさらっとやってのけるのが、彼でもあります。
心と心が通い合う相手って、短い人生でそうそう出逢えないけど、彼は、そのひとり。
そんな彼が明後日NYに戻るというので、「その前にゆっくり話そう」と一家で会いました。
びっくりだったのは、ムスメが彼に飛びついて、すっごく仲良しになったこと。
ムスメいわく、「お友だちやもんね ♪」って。
ムスメが腹にいるころにNYに旅たったので、初めての顔合わせだったんだけど・・・
eitokuちゃんも、ムスメに向かって「俺たち、ソウルメイトやもんね」と。
一緒にいた4時間、ムスメはeitokuちゃんにべったり、2人で、かなり濃密な時間を過ごしていました。
食事を終え、家までてくてく歩いている際も、eitokuちゃんにおんぶにだっこ状態。
なのに。
ああ、それなのに。
おんぶしてくれている彼に向かって、
「誰やったっけ?」(ムスメ語訳:名前なんだっけ?)
それはないやろーー!
みんなで大笑いしました。
今までの時間は、なんだったんだ一体?
とにかく。
また会おうね、eitokuちゃん。
そして、いつかコラボしようね。
楽しみにしとるけんね。
NYにも行くばーい!
お土産は迷いなく、梅干しと味噌と炒り玄米、その他食料詰め合わせにしました^^
****************************************
安武千恵追悼コンサート「いのちのうた 第15章 〜俺たちは家族だ!〜」
2022年12月3日(土)
15:00 開演 ( 14:00 開場 )
会場:ブードゥーラウンジ(福岡市中央区舞鶴1-8-38 WAVE BLDG 4階)
出演:三宅伸治 / ウルフルケイスケ / タニー&ヤノ / 梶浦雅弘(Dr.)/ 渡辺圭一(Ba.)/ HNS / みそ汁ホーンズ
前売り券4,500円、当日券5,000円、小学生以下無料
※いずれも入場料+1ドリンク500円
チケット販売:チケットぴあ(セブン-イレブン)https://t.pia.jp/
Pコード 228-545
問い合わせ先:ブードゥーラウンジ(092-732-4662)
チケット予約(取り置き)の場合は、yasutake911@gmail.com(安武信吾)
または、以下のサイトでも申し込みを受け付けています。
コンサート当日、会場入り口でチケット代をお支払いください。
どちらさまも、うっかりクリック。