はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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笑ってはいけないと思うと笑いが止まらない

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妻のルポルタージュ「ネタ探しの旅」(後編)

僕の手術は無事に終わったが、その後も災難続きだった。

入院の付き添いを面倒くさがっていた妻が、なぜか夕食まで付き合ってくれるようになった。

その理由は‥。

 

面白い病院(2007年3月2日)

昨日、1時間程度で無事に手術は終わり、今日はプリンや7分粥など食事もできるようになってきて、経過は順調。

切り取られた扁桃腺のホルマリン漬けをまじまじと見学してきました。 

「腎臓が悪いのに、よくぞここまで放っておきましたね。左側が特に癒着が激しかったですよ。早く取らないといけなかったですよ」と、なぜか私が注意された。腎臓と扁桃腺の病巣のつながりが指摘され、この治療法がわかってから2年ほどしかたっていないのに。  

何はともあれ、これで彼の腎臓への負担が軽減することを祈ろう。

 

一度壊れた腎臓の機能は、二度と元には戻らない。

皆さんも、身体の老廃物を処理する役目の腎臓肝臓に負担をかけないように日頃から労わってあげてください。 

 

ところで旦那の入院先の病院、一応緊急時の救急センターに指定されているマンモス病院なんですが、かなり笑えます。

旦那の病棟が、脳外科と脳内科と一緒だからなのかもしれませんが。

 

旦那いわく、主治医にせよ、看護師にせよ、万事が抜けている、とのこと。

「よくこれで医療ミスないよな~」とぼやいていた。

昨日も、担当の美人看護師さんが、全身麻酔明けでぼ~っとしている旦那の頭の上に、酸素マスクの大きな器具を「ガツン」と落とし、「ごめんなさ~~~~い! 痛かったでしょう? 看護師6年やってますけど、こんなことは初めてです」

その直後も、何か、旦那が「ううっ」ともがいていると思ったら、酸素マスクの細い管で旦那の首が絞められていました。

「ごめんなさ~~い。首、絞めてましたねっ。苦しかったでしょう?」

私は、大爆笑です。

麻酔でもうろうとしている旦那から、「笑いすぎ」とつっこまれましたが、笑わずにはいられませんでした。

 

そして、今日の一番は、やっぱりあのお方かな~。

旦那の向かいのベッドは30代くらいの男の人なんですが(個人情報の関係で、病室に氏名は一切書かれていない)。

今日の午前中、明らかに違うおっちゃんが普通に病室に入ってきて、私たちに会釈し、その男性のベッドに横たわりました。

旦那と私は顔を見合わせ「?」

「違う人だよね?」

「だよね?」

「でも、ベッドに寝ちゃったね」

「だね」

おっちゃんが動く気配がないので、旦那が、席をはずしていた向かいのベッドの人を呼びに行きました。

あわてて戻ってきた30代の男性も、困惑顔。

「あの~、ここ、僕のベッドなんですけど・・・」 

おっちゃんは、 あわてる様子もなく、「何も動かしてませんから大丈夫です」と言いながら去っていきました。

大丈夫やないやろ?(笑)

まだ50代かそこらのおっちゃんです。

今話題の若年性アルツハイマー認知症でしょうか。

後から来た看護師に話したら、「あ~○○さんね! ごめんなさいねえ。知らない人が寝てて、びっくりされたでしょう?」

常習犯だったようです。

 

それから、入院初日の旦那の夕食。

部屋で食べるのが寂しかった彼は、共同の食堂へ行きました。

そこにはじいちゃんばあちゃんが4人ほど看護師と一緒に食事を取っていました。

その日のメニューはすき焼き風煮物。1人のばあちゃんがピーチジュースをすき焼きの上にじょじょじょ~っとかけ、それを自分で食べずに隣のじいちゃんにスプーンで「あ~んして」と食べさせ。じいちゃんは「うまか」と。

とあるじいちゃんは、食べるのが早く、人より先に食べてしまったので食器を片付けられ。

その直後、「わたしの夕飯はまだですかな?」と看護師さんに聞いていた。

恍惚の人たちです。

 

「ネタがつきないねえ」と大爆笑ですませたものの、ふと考えて旦那に言ってみた。

「笑ってすませたけどさあ、私たちも、いずれはああなるんよねえ」

「いいんやない? ボケたもん勝ちやろ。でも、なるなら寝たきりの動けないボケじゃなくて、頭と身体はしっかりしたボケになりたい」

 

・・・勘弁してください。

 

と、笑っていた旦那ですが。

今日、初日に一度行ったはずの売店の場所がわからなくなり、さまよっていたら、看護師さんから、優しく「どちらへ行かれてるんですか?」と聞かれたらしい。

 

旦那は極度の方向音痴なんです。 

きっと、脳外科の患者さんと間違われたんやね。

人のことは言われんばい。

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意識がもうろうとしている中、妻に写真を撮られる

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夕食の風景(一部修正を加えています)

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最初は付き添いを拒んでいた家族だったが、弁当持参で毎日見舞いに来るようになった
IgA腎症の病態と扁摘パルス療法 第2版

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  • 作者:堀田 修
  • メディカルサイエンスインターナショナル
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