はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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ママが遺した命のレシピ

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丸ごといただく「全体食」

※本日の「はなみそ番外篇」は娘が担当します。

私が小学生の頃、父が仕事で遠方に出張する際には、福岡県宮若市に住む祖母が手料理持参で泊まりに来てくれました。

「千恵さんも好きやったとよ。ばあばが作り方を教えたっちゃけん」。そう言って、祖母が食べさせてくれたのは、レンコンとイリコのきんぴら。私も作り方を教えてもらいました。

 レンコンは薄く切り、イリコは丸ごと。多めのごま油で炒めながら、砂糖、しょうゆ、みりんなどで味付けし、いりごまを散らせば完成です。ポイントは、イリコを炒める前にからいりしておくこと。そうすることで魚特有の生臭さが消え、香ばしく仕上がります。

 亡き母が残してくれた栄養学の本「食べ物さん、ありがとう」(川島四郎著)には、小魚の「全体食」について次のように書かれています。魚の内臓に含まれるビタミンDは「カルシウムの運び屋」。カルシウムを体内に取り込むときに必要不可欠なものなのです。

 成長期の私たちは自分の骨を強くしなければなりません。つまり、小魚の身だけではなく、骨や内臓も丸ごといただくことはとても理にかなっているわけです。

レンコンとイリコのきんぴらは、祖母から母、そして私へと受け継がれてきた「命のレシピ」。ずっと先の世代まで残したい一品です。(安武はな)

 

レンコンのきんぴら(2021年2月9日)
【材料=3~4人分】

レンコン230㌘、イリコ30㌘、ごま油大さじ2、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1、砂糖小さじ1、タカノツメ(輪切り)適宜、いりごま適宜

 【作り方】

①イリコをフライパンに入れ、弱火で4~5分からいりし、別の容器に移しておく。

②よく洗ったレンコンを薄く輪切りにする。

③フライパンにごま油を入れ②を中火で炒める。

④③に①とタカノツメを入れる。炒めながら、砂糖、しょうゆ、みりんを回しかけ、全体に味を付ける。

⑤④を皿に盛り、いりごまを散らす。

 
続いて、ママのブログから、きんぴらごぼうの作り方を紹介します。
調味料少なめの素材を生かしたレシピです。
 
マクロビオティック基本食 きんぴらの作り方(2007年6月3日)
 
基本食と言われるのは、玄米、ごま塩、みそ汁、きんぴらごぼう、ひじきレンコンなど。

今日は、きんぴらの作り方。

先生いわく、「落ち着いた心で食材と向き合うのです。だから、マクロビオティックの料理では、あんまり食材や器具をがちゃがちゃさせて調理しません」とのこと。


これまで、きんぴらは、材料をが~っと切って、高熱でぱ~っと熱して、ざざざっと炒めて作るものだと思っていました。

この作り方だと、砂糖を使わなくても、ごぼうとニンジンの甘みがたっぷりと引き出されます。おいしいよ!

まずは、ごぼう

久留米の中村農園の中村さんが作るごぼうが最高においしい。
九州の自然食品のお店には、必ず中村さんのごぼうが置いてあるはずです。
生で食べても甘くて、みずみずしくて、本当にびっくりするおいしさ。
 
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ごぼうは、鮮度がすぐに現れる。
一日外に置いても全然ひからびないごぼうには、何らかの細工がされていると思うべし。

包丁やたわしで、がしがしこすったりすると皮が剝がれます。
皮に最も栄養があるのだ。
だから、土は手や布で丁寧に洗い流します。
 
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ひげ根もおいしく食べられます。
しっぽが細い物は、そのまま細く切るだけで大丈夫。

太いところは、このように切ったものを、さらに細く切ります
 
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ささがきと同じ形です。
ごぼうは切ったらすぐに変色します。
すぐに調理にかかりましょう。

もちろん、水につけるなど、あく抜きはしません!
 
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フライパンに、ごま油かなたね油(ごま油が風味があっておいしい)を熱し、
 
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ごぼうを投入。中火でそのまま待ちます。
箸でがちゃがちゃ炒めません。

しばらくして、ごぼうの生くさ~い感じの匂いが、香ばしい匂いに変わってきたところで、
 
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ごぼうを箸で左(右でもいいよ^^)に寄せます。
そうして、寄せたごぼうを、右から左へひっくり返します。
マクロビ的に言うと、天地返し。
 
 
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ひっくり返したことで、さっきは上の方にあったごぼうが、下に。
上下まんべんなく、火が入ります。

さらに火を入れて、香りが立ってきたら、
 
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また同じ方向に寄せて、空いたスペースにニンジンを投入。
天地返しを繰り返します。
 
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ほどよく香りが立ち、まんべんなく火が入ったら、ここで水を投入。
材料が3分の1くらいひたるまで水を注ぎます。
ふたをして、水分が飛ぶのを待つことしばし。
 
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ふたをあけ、ごぼうを食べてみて、まだ軟らかくしたい場合は、好みの硬さになるまで水を投入。
 
水分が飛んだところで、しょうゆを鍋肌にたらし、全体にからめたら完成。
 
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しょうゆと水とごま油だけで、本当においしいきんぴらが出来上がります。
 
この作り方は、素材いのち。
おいしいごぼうに出合ったら、ぜひ、試してみてください。
 
作り始めてからわかったのですが、この作り方だと、合間にいろんな作業ができます。
ずっと、鍋についておかなくていいので、同時進行で副菜を作ることができるのです。
 
目からウロコなのでした。