ジャーナリストの本に影響
千恵は、千葉敦子さん(1940年ー1987年)の本を何冊も読んでいた。
千葉さんは、元新聞記者でジャーナリスト、ノンフィクションライター。
1981年に乳がん手術と乳房再建手術を受け、その後、再発。
死に至るまで、自らのがん闘病記を出版し続けた。
本日紹介する千恵のブログは、リンパ浮腫を発症した腕と手を公開している。
千葉さんの本を読み、自分にもできることがある、と思ったのかもしれない。
注:以下は、2007年当時の情報です。
婦人科特有のがんの術後は、いくつかの後遺症を伴います。
乳がんは、腕のむくみ。
子宮がんは、足のむくみ。
どちらも、女性にとって深刻な後遺症です。
それは、リンパ浮腫。
軽度のむくみから、象のような手足になる重篤なものまで。
人によって、出方も、発症年数もさまざまです。
手か足か、どっちがいいなんて決められない。
どっちも嫌よ。
現在は、このような後遺症を考慮して、昔に比べてリンパをなるべく取らないように手術方法も進化してきていますが、リンパを少しでも手術で触った人は、半永久的にケアが必要だという心構えが必要です。
リンパ管は、がんと密接な関係を持っているため、乳がん、子宮がんの手術時は、動脈の老廃物等を運ぶ役目を担っているリンパ管を全て、またはいくつか除去します。リンパ管は肝臓みたいに再生したりしません。取ったら、おしまい。その影響で、老廃物が体内に滞って、早い人は術後すぐに手足に浮腫が発症。
術後10年後、20年後に発症する人もいます。
だから、半永久的なケアが求められます。
私の乳がん初発は、2000年の夏。
蜘蛛の足が広がったように乳房全体にがんが広がっていたため、温存はできず、リンパも廓清(除去)しました。
転移は確認できなかったけれど、若年だったためと、再発防止のために、術後に抗がん剤(AC4クール、タキソール4クール)を済ませました。
術後の後遺症となるリンパ浮腫ですが、私の場合は、術後のリハビリとケアの効果で順調に腕も上がり、退院するころには、完全に腕が上がるようになっていました。
浮腫もなし。
しかし、最初に浮腫んだのは、「むくみ」が副作用にもなっているタキソールをやった時。
この時は、「手首の上」止まり。
マッサージの効果もあり、治療が終わり、しばらくしたら元に戻りました。左右比べると、「若干、左が太いかな」くらいで、支障なく過ごしていました。
ところが、ここにきて、3度目の再発。
去年から使った薬は、これまた「むくみ」が副作用に上げられるタキソテール。
体験者は語る。
タキソールより、タキソテールのむくみはひどいです。
(でも、副作用は人によって出方が違うので、あくまでも参考程度に聞き流してください)
私は8クールやったのですが、4クールが終わった頃から、足がむくみ始めました。
押したら足がへこむのです。
足がパンパンなので、屈伸できません。正座なんてした日には、足がぎしぎしっときしむような感じで、座ることができませんでした(現在は、正座もできるくらいまで回復)。
それと同時に、腕のむくみも始まりました。
最初は上肢だけ。
1週間、ひと月と時間が過ぎる中、それが手の平、指にまで広がってきました。
最初はタキソテールの副作用という思いがあるものですから、ケアを重ね、時間が経過するごとに回復していくものと思っていましたら・・・。
戻らない。
特に手の平がひどく、現在、ちゃんとグーができません。
リンパ浮腫は、がんの手術の後遺症だというのに、保険適用外なんですよね。ぷんぷん!
なので、医療機関も及び腰。がんの治療に通っている病院では、ケアができない状況です。
現在、リンパ浮腫のケアができる病院は、関東にいくつか。
北海道に一つ、関西も一つとか。
九州は、九州中央病院のみ。家から車で15分圏内。
※リンパ浮腫の複合的治療(リンパドレナージ等)の治療費が、2016年より保険適用となりました(乳がん、子宮がん、卵巣がんの手術に伴うリンパ節郭清術を受けた影響で手足のむくみがあらわれ、リンパ浮腫と診断されている方が対象)。
しかし、ここでも、私はついている。
がん友でもあり、リンパ浮腫の先生でもある友人が、去年、わが家から徒歩10分のマンションに引っ越してきたのです。
先週末から今週にかけて、夜な夜な彼女の家に通い、ケアをしてもらいました。
リンパドレナージュ(マッサージ)、バンデージの巻き方、ケアの方法などを現在取得中。
主治医は「タキソテールの副作用が呼び水になった可能性はある」という言い方でしたが、彼女は、「う~ん。それもあると思う。だけど、どっちにしろ、遅かれ早かれ、なってたんだと思ってさ。嫌わずに、気長に浮腫と付き合っていこうよ。自分の手なのに、嫌ったら、かわいそうだよ」と励ましてくれました。
だね!
遠い方は、関西からも通院されているとか。
病院も、気軽に通院できる距離にあり、本当に私はラッキー。
がん友でもあり、先生でもある彼女は、「がんのことを隠してもいないし、顔出しオッケーよ^^」とのことだったので、取材を重ねて、いずれアップします。
医療者向けの発表だそうですが、チャンスがある方は聞きに行かれたらいいと思います。
彼女が勤めている九州中央病院には、来週行く予定。
また、現在、今後の資料のためにバンデージの巻き方などの写真を撮りまくっていますので、必要な方にはお見せしたり、公開したりしたいと思っています。
情報が欲しい方は、提供しますので、遠慮なくコメントくださいね。
ではまず、むくんだ醜い手から。
以下、写真、載せますよ。
いいですか?
見たくない人は、ここでやめてくださいね。
私の上半身が見たい方は、どうぞ~
そんかわり、高いばーい(笑)

がん友(彼女の造語であります)の部屋で撮影~。

爪は、抗がん剤でぼろぼろです。
でもこれは、生え変わるものなので、心配なし。
指がね~、赤ちゃんみたいなんだよね~。
ぱっつんぱっつんです。
現在、一番太いところは、上肢。
健常腕と比べると、5.4センチほどむくんでいます。

ぱんぱんです。
ぐー、できません。
親指と小指が、くっつきません。
全てに希望を持ってすすみたい。
それが私のモットー。
ひどい炎症は起こっていないので、この状態からどれだけ元に戻すことができるか、チャレンジ開始です。先生いわく、「元に戻す可能性はあるから」とのこと。
この一言は、大きいよ!
乳がん患者さんの希望になれるように、ケア、がんばります。
「自分の身におきる出来事は、最後まで悲観しないことにしています」
3年前に亡くなった私の父の言葉です。
悲観せず、油断せず。
そりゃ落ち込むことだって、あるさ~。
昨日は、積もり積もったものが爆発したのか、何なのか、自分の感情が抑えられなくなってしまい・・・何の抵抗もできない小さなムスメに当たってしまって、叩いてしまって。
ムスメは、確実に私の犠牲者だ。
かわいそうなことをしました。
叩いた腕が、止めきれなかった感情が、まだ痛い。
小さなムスメの心と体は、どれだけ痛かったことだろうと思うと・・・。
未だに深く反省中です。
日中は保育園に行っているため、一日、数時間しか一緒にいられないムスメ。
一緒に過ごせる貴重な時間。
怒らずに、優しくしてあげたいと思う。
ごめんね、ムスメ。
左手が不自由だったら、大好きな三線の弦が押せない。
ピアノは、かろうじて、セーフだけど。
最近、大好きな料理作業にも支障が出てきています。
そんな小さなイライラが、つもっていたのかもしれません。
でも・・・。
できないことを数えるのではなく、できることからこつこつと。
他にも、難はあるようですが、これまた後日。
ここ数日、梅触って癒されたところです。
日々是、精進。
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