ママの本
就職活動にまもなく突入する娘。
一緒に暮らしていて、今はいろいろと、
いっぱいいっぱいであることが、よくわかる。
昨日、娘の部屋で娘と30分ほど話をした。
大学のこと、友人関係のこと、そして、将来のこと。
娘は、今抱えている不安を吐露して、少し、楽になったみたいだった。
夕食の炒飯を食べて、アルバイト先の寿司店に出かける直前だった。
娘が、僕の顔を見つめながら、ぽつりとつぶやいた。
「ママの本、読んでみようかな」
「ママの本」とは、2012年に出版した書籍「はなちゃんのみそ汁」のことである。
これまで、どうしても、最後まで読めなかったらしい。
「どうして、急に読もうという気になったの」と尋ねてみた。
すると、娘は、しばらく考えて、こう答えた。
「心が少し大人になったから、かな。数年前は、どこを読んでも、つらくて悲しいばっかりだったけど、ママの言葉に込められた思いや、どんな気持ちで私を産んだかを今だったら少しは理解できるような気がして・・・」
娘は人生の岐路に立っている。
目の前の選択に迷っている。
「ママの本」を読むことで、きっと、何かヒントを掴むに違いない。
「そっちよりも、こっちがいいんじゃない」と方向を示してくれるかもしれない。
ママがたくさんの言葉を残してくれてよかった。
そんなふうに思える日が、娘にも訪れることを願っている。
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