病みつきになるおいしさ
「産直市場に持ち込んだら、どげんやろかね。こりゃ絶対売れるばい」
その料理を口いっぱいにほお張って、何度、同じせりふをつぶやいただろうか。福岡県宮若市に住む母(84)手製の「ちらしずし」。一度食べると誰もが病みつきになるおいしさなのだ。
親鶏の硬い歯ごたえと濃い味付けが特徴。シイタケやゴボウなどと小さく切った親鶏を油で炒め、しょうゆと砂糖で煮含める。あらかじめ作っておいた酢飯に具材を煮汁ごと混ぜ込み、錦糸卵をたっぷりと散らせば完成だ。
母の友人らの間でも絶大な人気。地域行事や婦人会の集まりなどで振る舞うこともある。9年前、娘が作り方を教わるまでは、門外不出のレシピだった。その理由を尋ねると「おすそ分けのありがたみが薄れるやろ。ずっと秘密にしとったけど、はなの頼みなら断れんもんね」。
【材料=6〜7人分】
白飯5合、すし酢90cc、菜種油大さじ1と1/2、ゴボウ1本、ニンジン1/2本、干しシイタケ6枚、鶏肉(親鶏)300㌘、塩少々、砂糖小さじ3、白だし小さじ2、しょうゆ小さじ1、卵3個、サヤエンドウ適量
【作り方】
①錦糸卵を作る。溶き卵に砂糖大さじ1と塩少々を加えて混ぜる。油を引いたフライパンを熱し、薄焼き卵を作る。まな板に上げて包丁で細切りにしておく。
②鍋に油を入れ、1㌢角に切った鶏肉を炒める。
③❷にささがきしたゴボウ、細切りにしたニンジン、水で戻し細切りにした干しシイタケを入れる。
④❸に塩、砂糖、白だし、しょうゆを入れ、ふたをして弱火で煮含める。
⑤白飯にすし酢を混ぜ、酢飯をつくる。これに火が通った❹を汁ごと入れて手早く混ぜる。
⑥器に盛り、上から錦糸卵をちらし、ゆでたサヤエンドウを飾る。
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