「笑い合える日」が来ることを信じて
あの日、僕は、体の一部をもぎ取られるような寂しさを感じた。
最愛の妻を亡くし、激しい喪失感にさいなまれ、運命を呪い、酒におぼれる日々を過ごした。
夜になると、ぼろぼろと涙がこぼれた。
自分のせいで、妻を死なせてしまったんじゃないか、と苦しんだ。
頭がおかしくなりそうだった。
これ以上、生きていても意味はない。
死のうと思った。
だが、踏みとどまることができた。
そばに5歳の娘がいたからだ。
心配そうに僕を見つめる娘の目が、「パパ、お願い。笑って」と訴えかけていた。
死別から16年。
娘の存在だけが、生きる支えだった。
そして、こんなに笑い合える日が来るとは思わなかった。
時間はかかるかもしれないが、
きっと、あなたにも、いつか笑い合える日が訪れる。
その日が来ることを信じて、どうか、今を生きてほしい。
生きてさえいれば、前に進める。
人間学を学ぶ月刊誌「致知」(2024年9月号)に掲載されました。
- 価格: 3344 円
- 楽天で詳細を見る
どちらさまも、下のボタンをうっかりクリック。
リンク
リンク
リンク
リンク