はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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苦しいときこそ、ご飯とみそ汁

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14年間の「子育て報告書」

残り少ない寿命を覚悟した千恵にとって、

幼い娘に、みそ汁作りを教えることは重要だった。

妻の墓前で祈る娘(2022年7月11日)※放送は7月13日

自分がいなくなった後、残された家族がどう生きるか、ということも、千恵にとっては重要だったのではないだろうか。

「はなちゃんのみそ汁 青春篇」と花を墓前に供えた(2022年7月11日)

いろんなことがあったけど、なんとか無事にここまでやってきた。

「青春篇」は14年間の「子育て報告書」(2022年7月11日)

14年目の命日、墓前で報告できたのがうれしい。

命日に娘が作った「ご飯(玄米)とみそ汁」(2022年7月11日)

苦しいときこそ、ご飯とみそ汁。

どんなときも、何があっても、これが最強だと思う。

 

********************************

家族3人で暮らしていたとき、ショックで打ちのめされることが多々あった。

そのひとつが、千恵のがん再発。

だが、彼女はどんなに苦しくても、その困難を楽しんでいるかのように、

玄米とみそ汁で何度も乗り越えた。

僕より何倍も強かった。

 

 

何度目かの宣告(2007年7月4日)

 

がんになると、西洋医学を完全に避けている人以外は、年に数回の検査が“必修科目”となる。


 
再発しなければ、1カ月→3カ月→半年→1年と検査期間が延びてゆき、それぞれにクリアできれば、1年に1度の検査でOKとなる。
 
 
しかし、途中で再発すると、病院とは、ほぼ半永久的なお付き合いの対象となるわけだ。
 
 
私は、後者だ。
 
 
再発してからこれまでに、何度となく、宣告を受けてきた。
 
 
 
一番衝撃的だったのは、いつだろう?
 
 
 
やっぱり、一番最初の告知はガツンときたな。
パンチとともに、スクリューもともなったハードなやつだった。
 
 
次は、最初の再発時。
 
 
これも、けっこうハードだったな。
 
ムスメと旦那を両脇に抱えて、どうしようかと悩んだ時期。
 
 
その次は、一度消えた左肺のがんが両肺に戻ってきて、
肝臓も骨も侵されているとわかったとき。
 
 
目の上切れました。
鼻血も出ました。
「もう、立てませんっっ」ていうくらいのハードなパンチだった。
 
 
その次は?
 
 
肝臓の半分以上が、腫瘍に侵されたとき。
 
 
自覚症状も出たりして、精神的にもかなりやられていた時期。
 
 
その次は?
 
 
まだ体験してない。
 
 
できれば、もう体験したくはないけれど、これがなかなか人生思う通りには進まない、とも思っている。そう考えていた方が、今後、楽だったりするのかもしれない、と思う今日このごろ。
 
 
今日は、何度目(十何回目?)かの「宣告の日」。
 
 
再発がん患者には、何度となくおとずれる宣告が、ボディーブローのように効いてくるのが普通だが、何度も打たれていると、そのうち、ちょっとずつ強くもなってくる。
 
 
先週受けた全身検査の結果が出た。
 
 
最も心配していた両肺と肝臓の転移はなし。
つまり、変わりなし。
 
骨も大きな変化はなし。
 
 
まる3カ月間無治療だったのに、これはかなり、うれしい結果だった。
腫瘍マーカーも、0コンマちょっと下がっていた。
 
 
マーカーが下がっているので、良く言えば、悪くはなっていない。
悪く言えば、眠っていたがん細胞が、ちょっとずつ動き出してきている感じあり、というコメント。
 
 
新たな変化はリンパ線だった。
 
 
検査の前から、それとな~く言われていたので動揺はなかったが、それが左手の浮腫の原因にもなっているのだ。
左のわきと首のリンパが怪しい。気管支にも多少、怪しいところあり。
 
 
リンパが腫れて、中身が詰まるのだから、
流れが悪くなって、手がむくんでいるのだ。
 
 
手術で取っているはずなのに、まだ活発に動いている残りのリンパちゃん。
まあ、わたしのことだから、センチネル検査だけで、リンパを取っていなかったら、今頃、「ああ、ちゃんと取っておけばよかった」なんて後ろ向きになっているはずだから、取っておいてよかった。
 
それはそれ、これはこれ、だ。
今からの手だてを考えることの方が、重要。
 
 
気管支は、今のところ、全く自覚症状なし。
ひどく腫れてくると、咳が出たりするという。
 
 
家族や友達や周囲に支えられ、ここまでやってきた。
仕事もフルタイムではないけれど、ありがたいことに必要とされて、ぼちぼちやっている。
 
 
こうした支えがなかったら、私は今ここにいなかっただろう。
 
 
最初のパンチで、ノックダウンしているはず。
 
 
ブログでのみなさんの応援も日々の力となっている。
ひとりでは、絶対に乗り越えられなかった壁だ。
 
 
みんなの想いが、これまでの歴史に詰まっている。
だからこそ、絶対に乗り越えたいと思っている。
 
 
今週末から、残り少なくなってきた治療薬のひとつを選択し、治療に入る。
今度の薬は、はげない。ごく普通の生活を送ることができると思う。
 
 
もちろん、今やっている様々なことも続ける。
 
 
乗り越えると決めた初日のBGMは、Beyonceの「Crazy in Love」。
タイトルはともかく、この前奏を聞くと、闘争心が燃えてくる。
Beyonceの声が、心強いんだろうな。
 
 
そうそう。本日の診察料は210円なり。
 
 
治療中や検査のたびに、いつも、3万円4万円と万札がひらひら飛んでいくので、クレジットカードを用意していたのに、ずっこけた感あり。
 
心、ときめいた。
 
 
もっと、他のことで心ときめかせたいな。
三十路なわたし。
 

 
がんばるけ~ん!
By めまん

 

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