親子3世代でタケノコ掘り
久しぶりに、僕も娘も何も予定がない土曜日。
ならば、「ばあばと一緒にタケノコ掘りに行こう」ということになった。
こうして、親子3世代でタケノコ掘りをするなんて、この先何度もできることではない。
東京生まれ、東京育ちのネスタ(娘の彼氏)も同行。
わが家の思い出づくりに付き合ってもらった。
いとこの姉ちゃんの案内で、実家(福岡県宮若市)近くの山の中へ。
「シカやイノシシに食べられとうけん、少ないかもよ」とのことだったが、そこそこの収穫。
家族で食べるには十分すぎるほどの量だった。
タケノコ掘りを終え、夕食まで時間があったので、どこかドライブにでもいこうか、と相談をしていると、横から母がこんな提案をした。
「せっかく、東京生まれの僕ちゃん(母はネスタの名前を覚えられない)が来とうけん、あんたたち、福津のイオンでミスタードーナッツでも食べに行ったらどうね。若い人はあげんとが好いとるやろ」。僕たちは噴き出した。母は「ミスタードーナツ」が福岡の名産品と思っていたらしいのだ。
近所の居酒屋で夕食をする案も浮かんだが、ネスタは、母の晩ご飯を選択してくれた。
「あんたたちが好いとるげな料理は、なあもないけど。ほな、コロッケでも作ろうかね。あとは、ばあばのお惣菜でよかね」
母はそう言って、ぱぱっとコロッケとタケノコの煮物を作ってくれた。
「おいしい、おいしい」と言いながら食べるネスタ。
母は「いっぱい食べてくれてありがとうね。また、おいで」と笑顔。
父もうれしそうだった。
食は人と人をつなぎ、みんなを幸せにする。
あらためて、食の力を実感できた。
娘のタケノコ掘り初体験は9年前。
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