みそ汁に込められたメッセージ
台風10号が過ぎ去り、九州北部は青空が広がった。
少しだけ秋の気配を感じる8月最後の日。
いつものように午前5時に起床。
妻の遺影に手を合わせる。
彼岸が近いからだろうか。
今さらだが、「どうして、君が先なんだ。順番が逆じゃないか」と問いかけてしまう。
妻は闘病中、自分の命が長くないことを覚悟していた。幼い娘にみそ汁作りを教えたのは、娘にしっかりと生ききってほしい、との思いから。その一方で、僕と娘が2人きりになったときのことも心配していたのではなかろうか。
みそ汁に込められた「あなたが大切」というメッセージ。本来ならば、親が子に差し出す無償の愛を、僕は娘から与えてもらった。僕がぼろぼろになってしまうことが、妻にはわかっていたので、「そのときは、パパを頼むよ」と娘に「家族の再生」を託したんじゃないかと。そう思えて仕方がない。
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