はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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ネタ探しの夜

娘のアルバイト先「すし宗」 昨年末から映画「弁当の日」に出演した子どもたちの3年後を取材している。 年が明けると、今度は動画の整理と編集作業。 ここ数日間、ずっと、パソコンの前に座りっぱなしだったから、ブログのネタがない。 ネタ探しに、昨夜は娘…

誰かに必要とされていること

「心が不安定」なんて言ってられない ちょっと、心が不安定だった1月13日の金曜日。 その日、27年前にいじめを苦に命を絶った少年が通っていた中学校で講演をした。 翌日、講演を聴いた生徒からインスタグラムにメッセージが届いていた。 文面には感謝の言葉…

上は隠して下はオープン

下着をつける順番 風呂上がりに下着を身につけるとき、上が先か、下が先か、という妻の日記。 くだらないかもしれないけど、乳がん患者にとっては切実な問題。 途中、話題が大きく脱線しておりますので、そこはスルーしてください。 にぎりにしますか? ちら…

「いじめ自殺」と「弁当の日」

台所は「想像力」を養う格好の場 1996年1月、福岡県内のある中学校の男子生徒が、いじめを苦に自殺した。 当時、僕は西日本新聞久留米総局の記者で事件と司法を担当していた。 その中学校には、何度も取材に通った。 少年が亡くなった後、学校は「いじめはな…

愛する人たちからのサプライズ

もうすぐ、千恵の誕生日(1/28) 15年前のちょうど今ごろ、こんなことがありました。 みんな、どうしているだろうか。 会いたいなあ。 世界で一番幸せでした(2008年1月20日) 私は幸せです。大切な人がたくさんいますし。一人じゃないし。もう、生きている…

独立宣言弁当〜失敗にくじけないたくましさを育てる

それは「大人になりたい」という子どもの本能 「弁当の日」の提唱者、竹下和男先生の著書「『ごちそうさま』もらったのは“命”のバトン」(自然食通信社)には、弁当作りを経験した子どもたちのさまざまなエピソードが収録されている。 僕が講演で毎回紹介す…

いとしさと切なさと悲しみが混ざり合った涙

話し相手になってくれる「仲間」の存在 僕は、ひとりで朝食を食べていた。 「ごめん。大学行ってくる。ご飯は帰って食べるね」 娘がそう言って、バタバタと家を出て行った。 前日は「成人の日」。 夜遅く帰宅したので仕方がない。 娘の朝食も用意していたが…

「成人の日」は新たなフェーズ

大人は先回りしない 「子どもには失敗する権利がある」 それが、僕たち夫婦が考える子育ての出発点だった。 親が手伝ってばかりいては、子どもが自立する機会を逃す。 大人は先回りをしない。我慢する。そして、子どもに失敗させる。 子どもは失敗と成功を繰…

成人の日を迎えて

天から授かった命 今日は成人の日。 はなが生まれて20年。 よくぞ、ここまで育ってくれたと思う。 このブログを始めた理由が「最後の子育て」。 そんなふうに、かっこつけていたけど、 実はもう、パパの役割はほとんど終わったような気がしている。 大学生活…

ちゅーは「日々の備え」

遠い記憶の彼方 亡き妻が言うには、ちゅー(キス)は「日々の備え」だとか。 しかし、ちゅーなんてさ。 遠い記憶の彼方。 もう、やり方とか忘れてしもうたばい。 誰か教えてよ。 え、気持ち悪い? えらい、すんまへん。 2019年7月13日 最期のちゅー(2008年1…

あたり前のことができること

涙の理由 その日、わが家には友人たちが集まり、千恵は珍しく少しだけお酒を飲んだ。 機嫌よく、バルコニーで三線を弾きながら「童神」を歌った。 日も暮れて、台所で片付けをしていると、そこに千恵がいないことに気づいた。 はなと一緒に探した。 千恵は襖…

つらい時期、はなの存在に救われて

抗がん剤治療の再開 がん再発後、千恵はホルモン療法の可能性に賭けたが、治療の効果は薄かった。 2006年10月、九州がんセンターの診察室でCT検査結果の画像を見た。 両肺に星の数ほど、骨にもあちらこちらに、肝臓は最大4センチ。 これまでの画像とは明らか…

人に迷惑をかけてもいい

助けてあげられる人に 娘には「人に迷惑をかけちゃいけない」と言い聞かせて育ててきた。 妻のブログ(2008年1月16日)を読んで、人に迷惑をかけてもいい場合がある、ということに気付かされた。 自分ではできないけれど、人に助けてもらってできるのなら、…

「エコかっこいい」にもほどがある

鍋フェチだった妻 わが家のキッチンは、鍋がやたらと多い。 千恵は自称「鍋フェチ」。 人気ブランドのバッグやアクセサリーには全く興味を示さず、誕生日に「新しい服、買ってあげようか」と尋ねても「鍋がほしい」と答える人だった。 先日、鍋の個数を数え…

ジャージの似合う男

夢のような時間 7年前、ドキュメンタリー映画の仕事で、女優の石田ゆり子さんにナレーションを依頼した。 朝から夜まで、録音スタジオでゆり子さんと一緒に過ごした。休憩時間には隣でサンドイッチをつまみ、コーヒーを飲んだ。夢のような時間だった。 その…