はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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カツラを外す勇気と決断力

「ベリーショートもいけるやろ」 カツラは着け始めるときに勇気と決断力を必要とする。 しかし、それ以上に外すときの方が勇気と決断力が必要とされる。 千恵は潔かった。 「私、ベリーショートも結構いけるやろ」 2007年夏、そう言って、カツラをやめた。 …

その命、いらないのなら私にください

妻のつぶやき 人を殺めて、罪を償うことなく、自分の命を自ら絶つ。 そのような自殺報道に直面したときの千恵のつぶやき。 覚悟を決めているかのように、僕には聞こえた。 「その命、いらないのなら私にください」 千恵の通夜。展示された母娘の写真(2008年…

乳がんと出産

「子どもは無理」と言われていたが・・・ 2002年6月22日朝、千恵が妊娠していることが分かった。 抗がん剤治療を終えて1年3カ月が過ぎていた。 薬の副作用で「子どもは無理」と言われながらの奇跡的な妊娠。 だが、実は、がん患者にとっては出産はリスクが高…

ライブの余韻に浸りながら三宅さんのすごみを感じる

ぼーっとしてます 昨日、娘が僕に言った。 「毎年、いのちのうたの翌日は何も予定を入れないようにしてる」 それがいい。 実際、僕は寝てばかりだった。 朝は、コンビニおにぎりを食べた。 夜は、トマト鍋を頑張って作ってはみたものの、食べる気力もなかっ…

みんな元気になった

にぎやかな法事 長い期間、準備を進めてきた妻の追悼コンサート「いのちのうた」が終了した。 幸せな時間は、あっという間だった。 今朝、目が覚めると、いくつかのメッセージが届いていた。 北の地から福岡の会場に駆けつけてくれた友人は、「めちゃくちゃ…

パパの裸芸はありません!

シンゴ100% 僕は素っ裸に蝶ネクタイでステージに立っていた。 そして、股間を銀のお盆で隠していた。 後ろで梶浦さんがドラムを「ダダダダダ」と叩いている。 「ジャーン」とシンバルの音がした瞬間、僕はお盆をひっくり返した。 MCの大ちゃんが会場に向かっ…

サッカーとロック

心がひとつになったとき サッカーとロックは似ている。 選手とサポーターの一体感。 ミュージシャンと観客の一体感。 心がひとつになったとき、最高の結果と満足感が得られる。 撮影:chiyori 昨年の「いのちのうた」の打ち上げ(2021年11月20日) いよいよ…

でも、泣かないでください

「ここ」販促委員長の妻 「きょうね、私の顔を見て、急に泣き出したお母さんがいたのよ」 2007年12月13日に千恵が書いたブログを読んで、彼女が笑いながら、そう言っていた日のことを思い出した。 千恵が、そのお母さんと出会ったのは、内田美智子先生の講演…

死んどるばってん、生きとるごたる

「ナマケモノ」かもしれないが「怠け者」ではない 妻は自分のことを動物の「ナマケモノ」に例えていた。 下関市立安岡中学校で「命と食」をテーマに講演(2018年12月6日) でも、この世に体がなくなった今も、まだ、働いている。 死んどるばってん、生きとる…

4歳の娘がリクエストしたロックンロール

「いのちのうた」まであと4日 4日後に迫った千恵の追悼コンサート「いのちのうた」。 先日は、トランペットの比良松先生とテナーサックスの大谷さんと今年初めての音合わせ。 「あれだけ時間があったのに、なぜ、もっと早く練習せんかったのやろうか」 確か…

「もし、ママが私を産まなかったら・・・」

妻がこの世にいた証し 2015年8月31日の夜。 中学1年の娘が千恵の遺影を見ながら、つぶやいた。 「ママはどうして、私を産んだのかなあ。もし、私を産まなかったら、今も生きていたかもしれないよね」 千恵が娘をどれだけ愛し、生まれてきてくれたことに感謝…

サンタさんへの手紙

19歳のクリスマス クリスマスが近づいてきた。 わが家では、1カ月前までにサンタさんへの手紙を書かないとプレゼントは届かない。 今朝、起きてきた娘に「手紙は書かなくていいの?」と聞いてみた。 「うん。いいよ」 今年は、書かないつもりらしい。 娘は19…

そろそろ、よかかなあ

最近、思うこと じいさんになっても、恋はしたい。 したっていいよね。 人間だもの。 そんなふうに思うようになったのは、大学生になった娘のひと言がきっかけだった。 「パパも、彼女つくったらどう?」 おーい。 そろそろ、よかかなあ。 はなと千恵 相手は…

うそつき千恵さん

形見のメガネ 千恵は、極端に右目の視力が悪かった。 時々、彼女のメガネを見ては思い出す。 千恵のメガネ。いつもコンタクトだったので、ほとんど使ってなかった。(2022年11月25日) やっぱりわたしはツイている?(2007年12月3日) 去年秋から今年の春先…

くるくるヘア

育毛剤の効果 髪がずいぶん細くなってきたので、昨年から育毛剤を試している。 娘から「パパ、後頭部の毛が増えてきたね」と言われた。 増えてきたのではない。 太くなってきたのだ。 もうしばらく使ってみようと思う。 昨年の「父の日」はくるくるだった(2…

うれしくて飲み過ぎた富山の夜

実は「グリーフケア」だった 昨夜、3年ぶりに富山の友人に会った。 ハイボールを飲みながら、彼がポツリとつぶやいた。 「今年は『いのちのうた』に行こうかなあ」 北陸新幹線、在来線などを乗り継ぎ、福岡まで約6時間。 それでも、「体験しておかなければな…

その気持ちに感謝状

微妙に短いマフラー 短いマフラーだったけど。 うれしかった。 うまい、へたではない。 その気持ちに感謝状。 千恵が編んでくれたマフラー。ちょっと短かった(2022年11月21日)撮影:安武はな 大切に使います。 恐怖の手仕事 〜その後〜(2007年11月20日) …

千恵が遺した未完成の編み物

クリスマスカードに感謝の言葉 埃まみれになりながら、泣いたり笑ったりしていた。 2021年4月、長い間、手をつけることができなかった亡き妻、千恵の遺品を整理した。 さながら、“タイムカプセル”を開いているようだった。 寝室のクローゼットからは、僕たち…

泣きたくても、泣けなかったのかもしれない

それでも、人生は続く 元読売テレビのアナウンサー、清水健さんの講演会にゲスト出演させてもらった。 僕が千恵を亡くしたのは2008年7月。娘は5歳だった。 清水さんは、読売テレビの「夕方の顔」として、ニュース番組のキャスターを務めていた2015年2月、妻…

手帳に記された家族の記念日

千恵はまだ生きるつもりだった 2021年4月13日。十三回忌を終えた翌年の春だった。 足の踏み場もないほど散らかったクローゼットの中を片付けていると、山積みになった服の下からエコバックが出てきた。 エコバックを開けた。 目に飛び込んできたのは、オレン…

喜びも悲しみも分かち合える

12月9日はブログ記念日 千恵は毎日ブログを書き続けた。 ブログを通じて、全国に仲間ができた。 喜びは仲間と分かち合うことで倍になり、悲しみは仲間と分かち合うことで半分になった。 来月9日は、千恵がブログを開設して16周年。 あの日、「続けてよかった…

記憶にございません!

聞き覚えのあるセリフ シス・カンパニー公演「ショウ・マスト・ゴー・オン」(作・演出:三谷幸喜)を観劇した。 同作品は、28年前、三谷さん率いる劇団「東京サンシャインボーイズ」の演目でもあった。 そのときの感動を娘と共有したくて、今回、親子で見に…

待ち望んでいた日がやってくる

助手席でビールが飲める ついに、この日が訪れた。 妻千恵が他界し14年。 僕は待ち続けた。 今朝、「頑張ってくるね」と言って、娘は出かけた。 自動車運転免許の試験日なのだ。 もうすぐ、車の助手席でビールが飲める。 実家で飲んでも、運転手がいるから大…

みそ汁との組み合わせが最強の食材

冬は根菜をたっぷり 7月末に仕込んだみそが出来上がった。 甕のふたを開けると、みその香りが部屋中に漂う。 冬は根菜類をたっぷり。 レンコン、ゴボウは、体を温める効果の高い食材。 みそ汁との組み合わせは最強だ。 これに少しの豚肉を加えれば、旨みと栄…

娘のソウルメイト

徹夜で作った銀の指輪 僕が杉森映徳を取材したのは、宗像支局に勤務していた頃だ。 ※アーティストネーム:すぎもりえいとく 1998年だっただろうか。 彼は、福岡教育大の大学院生だった。 食肉センターで手に入れた牛の首を鍋で煮る路上パフォーマンス。 その…

素敵な出会い

お祝い事は「テシマ」で あれは、2008年5月。 千恵の体が抗がん剤に耐えきれなくなり、食事療法を始めてすぐの頃だった。 食事指導の先生から鴨肉を勧められ、半年ほど前に知り合った手嶋法子さんに相談した。 法子さんは、夫の義之さんとイタリア料理店「テ…

千恵が愛したジャズシンガー

最後のプレゼント 千恵の病状が悪化し、会話もできなくなった頃、 綾戸智恵さんのコンサートが福岡市であった。 コンサートは、勤務先の西日本新聞社が共催だった。 担当していたのは、事業局の後輩。 僕は無理を承知で、彼に千恵宛てのサインを頼んだ。 200…

君は愛されるため生まれた

千恵の病室で流した曲 最近、聴き続けている曲がある。 ずっと、聴くことができなかった曲。 あのときの悲しみが込み上げてくるので、長い間、避けていた。 今ようやく、その曲を聴けるようになった。 あれは14年前の7月11日。 千恵が亡くなる数時間前だった…

波がじわじわ

大分で映画「弁当の日」上映決定 世の中が少しずつ動き始めている。 この2年間、部屋に閉じこもりがちだったけど、 外に出かける機会が多くなった。 月曜、火曜、木曜の週3日は弁当を作る(2022年11月10日) 仲間たちと作った映画「弁当の日」の自主上映会の…

沖縄で映画上映と親子トーク

思い出いっぱいの島 沖縄には毎年、親子で出かけています。 亡き妻も大好きだった日本最南端の県。 その沖縄で、仲間たちと一緒に製作したドキュメンタリー映画「弁当の日 『めんどくさい』は幸せへの近道」の上映会が開かれます。 12月17日(土)午後2時半…