鶏のエサに“着色料”を混ぜない
本来の卵の黄身は「濃いオレンジ」ではなく「レモンイエロー」。
15年前、そのことを教えてくれたのは、佐賀県の養鶏家、小野寺睦さんだった。
小野寺さんの卵の黄身は「レモンイエロー」。
くさみがなく、さらっとしていて、ほのかな甘味と旨味も感じる。
ストレスのない環境の中、自家配合した昔ながらの安全なエサを鶏たちが食べているからだろう。
「黄身を濃いオレンジにしたければ、鶏のエサにパプリカやマリーゴールド系の粉末を混ぜればいい」と小野寺さん。「でもね、これって余計な“着色料”なんだよね」。
たとえば、濃厚さを“演出”するために油かすを多めに配合するなど「エサ次第で、見た目と味はどうにでもなる」。「黄身の色の濃さ」イコール「品質の良い卵」ではないのだ。
その10年後。
2017年6月、僕は福岡県うきは市で講演をした。
そこで、自然卵養鶏の農場「ゆむたファーム」を夫婦で営む高木亜希子さんに出会った。
亜希子さんは、僕の講演会を主催してくれた実行委員会のメンバーだった。
その帰り、「高校受験勉強中のはなちゃんに」と、農場の自然卵をいただいた。
卵を割ると、黄身はやっぱり「レモンイエロー」だった。
以下、千恵の過去ブログ。
小野寺さんとは、新型コロナの感染拡大後、会えないままだ。
2009年、千恵の一周忌コンサートを主催してくれた恩人でもあるのに、不義理ばかり。
どうか、お許しください。
小野寺さん家の鶏さん(2007年7月25日)※価格などの情報は当時のままです。
小野寺さん家は、卵屋さん。
ご自身で立てられた鶏舎(すんごく立派です)に、健康な鶏さんがわらわら。
普通、スーパーで1パック98円とかで売られている卵なんかは、生きていません。
つまり、親鶏が温めても孵化(ふか)しない卵です。
親鶏たちは、右も左も向くことができない、微動だにできない。
歩くことさえできないせま~い檻に一生閉じ込められ、
周りを暗く囲われ(昼夜の区別ができないように)、
ただひたすら抗生剤がたっぷり含まれたエサをついばみ、
機械のように卵を産み続けるのです。
だから、1個10円弱なんです。
小野寺さんが作った愛情たっぷりのおいしいご飯を食べ、
広々とした鶏舎でのびのびすくすく育っている鶏さんたち。
ここの鶏舎は、土が良いのと、餌が良いのと、ストレスがないのと、小野寺ファミリーの愛情をたっぷりに受けた結果、いいにおいがします。
小野寺さん家の卵は、ひとつ50円くらいします。
1個の卵の中に、愛情と、ココロがたっぷりつまっています。
安いのと、高いのには、ちゃんと理由があるんだね。
ここに初めて来た時も感じたのですが、ここの鶏さんたちは、かなり人に慣れています。
一歩鶏舎に足を踏み入れたならば、みんな、「け~~~こけ~~~」と言いながら、近づいてきます。
あらあんた~、また来たの~?
ねねねね、ねえ、あんた、
なんか、くれるんでしょ?
でしょ?
ねねね、そうなんでしょ?
「なんかちょーだい。ねえ、なんかちょーだい」
親しみさえ感じます。
な~んか、
誰かに似ていると思ったら、自分でした(笑)
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