生きている間にやるべきこと
3年ほど前から、それまで手付かずだった千恵の遺品を片付ける習慣が身についた。
今朝、アルバムを整理していると、学生時代の千恵の写真が出てきた。
僕と出会う少し前の千恵。
今のはなと同じくらいの年齢だろう。
教師になる夢を抱いていた。
音楽が生きがいだった。
恋もしていたのかな。
何があっても愚痴をこぼす人ではなかったが、つらいこともあっただろう。
写真の中の千恵は、友人らに囲まれて幸せそうな笑顔。
はなの笑顔を見ているみたいだ。
他界して16年。
千恵との約束は、はなが天から授かった寿命を全うさせること。
僕が生きている間に、その道筋は、しっかりとつくるからね。
まあ、小さな悩みはいろいろある。
でも、千恵が経験した闘病の苦しみに比べれば、些細なことばかり。
早く会いに行きたいけど、もうちょっと、こっちの世界で頑張るから。
天国で見守っていてください。
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