はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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子育て

君は愛されるため生まれた

千恵の病室で流した曲 最近、聴き続けている曲がある。 ずっと、聴くことができなかった曲。 あのときの悲しみが込み上げてくるので、長い間、避けていた。 今ようやく、その曲を聴けるようになった。 あれは14年前の7月11日。 千恵が亡くなる数時間前だった…

沖縄で映画上映と親子トーク

思い出いっぱいの島 沖縄には毎年、親子で出かけています。 亡き妻も大好きだった日本最南端の県。 その沖縄で、仲間たちと一緒に製作したドキュメンタリー映画「弁当の日 『めんどくさい』は幸せへの近道」の上映会が開かれます。 12月17日(土)午後2時半…

心優しい大学生の姪、縁ある保育園に

ふうかからのLINE 姪っ子のふうかからLINEでメッセージが届いた。 ふうかは僕の弟の長女。 メッセージには「会いたいなあ〜」と書いてあった。 はなの都合を聞いて、月末に会うことにした。 2008年夏。 妻の初七日法要を終えた頃、ふうかと妹のゆめかが、わ…

妻のブログに胸騒ぎ

治療経過は順調だったが・・・ 娘との日常を切り取った妻のブログ。 かわいいなあ、幸せだなあ、と読み進めていたところ、 最後に、気になることが書かれてあった。 日ごろは、彼女が決して口に出さないような内容。 多分、僕しか気づかないこと。 千恵は抗…

亡き母の闘病記を読み、戸惑う娘

妻がブログにつづった一節 ある休日の午後。 僕が車を運転しているときだった。 後部座席に置いていた僕たちの本『はなちゃんのみそ汁』を手にする娘の姿が運転席のミラーに映った。出版からすでに1年半が経っていた。ようやく、はなが本を読む気になってく…

はなは、千恵。千恵は、はな。

子育ては、親育ち 道に迷ったときは、はなの心の声に耳を澄まし、その声に従うようにしてきた。 そのときどきの選択は、今思えば、間違ってなかったように思う。 たぶん、はなの声は、千恵の声だから。 いろいろあったけど、今があるのは、はなのおかげだ。 …

娘が弁当を作り始めた理由

「を」と「で」の違い 娘はアルバイトを経験し、お金を稼ぐ大変さに気づいた。 「お昼の外食は、バイト代が惜しいな。弁当ひとり分の食材費って150円ぐらいだよね」 亡き妻の教えを覚えていてくれたのだ。 わが家は、月曜、火曜、木曜の週3日が「弁当の日」…

「ありがとう」しか言えません

ずっと、生きていてほしい 15年前の「いのちのうた」。 hanautaをサポートする予定だった千恵は、 いつの間にか、コンサートの中心人物になっていた。 打ち合わせをしていたわけではないが、 他の出演者たちが、そんな空気をつくってくれた。 僕は最初から最…

娘が、元祖ヤングケアラー?

心に根差した「喜びの味」 昨夜、佐賀県唐津市から帰宅すると、娘が台所に立っていた。 「しばらくの間、パパと夕食が食べられないので、今夜、はなが作るね。ゆっくりしてて」 娘は次の日から、夜のアルバイトが4日連続で入っていた。 僕は、冷蔵庫から缶ビ…

娘の整形疑惑!?

元気もらえるコメントが多い中・・・ 手前味噌だが、先月、YouTubeにアップされた日テレNEWS「家族を生きる」の評判がいい。 制作担当者は、10年以上の付き合いになるFBS福岡放送の伊﨑健太郎ディレクター。 現在、このドキュメンタリーのロングバージョンも…

「わかりあう」ということ

「生きた証を残したかった」 妻をがんで亡くされた元読売テレビアナウンサーの清水健さん。 彼と初めて出会ったのは、2017年秋。 文藝春秋が企画した対談だった。 清水さんの妻奈緒さんは2015年、29歳で他界。 そのとき、長男は生後112日だった。 清水さんの…

娘のウェイクボード奮闘記

初めて歩いた日 ウェイクボード合宿2日目。 娘も大学の友人2人を連れて、芦屋ヨットハーバーに合流した。 波は穏やか。気温も30度を超え、絶好のコンディションだ。 僕が滑った後、娘が海に入った。 プレジャーボートが動き出した。 ロープが、ぴんっと張っ…

君の幸せが、パパの幸せ

娘、過呼吸で倒れる 「みそ汁が歩きよる」 中学時代、こんな言葉を浴びせられ、部活では、いつも1人で弁当を食べた。 机の中には「死ね」と書かれたメモ紙。 娘は、そのことを隠していたが、12歳の心身は耐えきれなくなっていた。 ある朝、登校中に校門の前…

勉強は二の次でいい

「誕生日は何が食べたい?」 もうすぐ誕生日(9/11)。 「誰の?」って。パパでござるよ。 「誕生日は何が食べたい?」 先日、娘がこんなことを尋ねてきた。 「何がほしいか」ではなく「何が食べたいか」である。 娘は、僕が一番喜ぶプレゼントが、手料理だ…

前髪ぱっつんな娘

親ばかをどうか許して 娘の髪型を振り返ってみた。 前髪ぱっつんが好きだった。 ママに前髪を切ってもらって、ぱっつんに(2005年9月ごろ) 長い髪にあこがれた小学1年生(2009年11月23日) 小学4年で三つ編みに(2012年10月14日) 福岡市城南区のヘアーメイ…

真顔の「まつがい」は笑いを誘う

いつか、リベンジを 「いのちのうた」でコヤナギシンジさんの「パパのうた」を歌った。 高校の同級生、栗原靖史にギターの伴奏を頼んだ。 心を込めて歌ったが、緊張のあまり、出だしで歌詞を間違った。 「いのちのうた」で「パパのうた」を歌う(2021年11月2…

講演はロックだ!

掛け合いが心地よい 一昨日(8/2)は、鹿児島市で講演会。 暑かった。 主催のグリーンコープかごしま生協(福祉委員会)のスタッフも熱かった。 「若いころ、深夜残業が多く、食生活もめちゃくちゃで体を壊した。2008年に妻千恵をがんで亡くし、14年間、父子…

子離れできない親

僕が娘にしてあげられること いつも暮らしの真ん中に娘がいた。 魚釣りやアイガモの解体、シュノーケリングやスキーなど。 それらは、自分がやりたいというよりも、 娘の反応が見たかったのだ。 楽しんだり、驚いたりする娘の姿が見たかったのだ。 娘が成長…

「おっぱい、ちょきんって切られたの? 」

親の心を見つめている 妻を亡くした後、幼かった娘に何度救われたことか。 自分を取り戻さなければ、と思った。 妻も幾度となく、娘の言動に力をもらった、とブログにつづっている。 子どもは、いつも、親の心を見つめている。 そして、やさしい。 そんなこ…

「絵本とスケッチブックがあればいい」

いつの間にか、字が書けるように 読み書きを学べるアップル製のパソコンソフトを娘に買ったことがあった。 烈火のごとく、妻に叱られた。 「はなには絵本とスケッチブックがあればいい。そういうものは目が悪くなるし、今は必要ない」 普段、何を言っても「…

妻が託した夢かなわず

「ダンスがじょうずになりたい」 娘の趣味はダンス。 料理を作りながらダンスを踊り、試験勉強の息抜きにダンスを踊る。 日常がダンス。 「目の前に何万人いようが(そんな経験はないけど)緊張せずに踊れる」らしい。 福岡市役所前のイベントで飛び入り即興…

苦しいときこそ、ご飯とみそ汁

14年間の「子育て報告書」 残り少ない寿命を覚悟した千恵にとって、 幼い娘に、みそ汁作りを教えることは重要だった。 妻の墓前で祈る娘(2022年7月11日)※放送は7月13日 自分がいなくなった後、残された家族がどう生きるか、ということも、千恵にとっては重…

わたし、もう、疲れました・・・

わが家のラーメンどんぶり 福岡では知らない人がいないほど有名なラーメン店「元祖長浜屋」。 長浜ラーメン系ではもっとも古い。※「長浜家」は後発組 予備校「水城学園」に通っていた時代、随分お世話になった。 朝から、バリカタで替玉2回。青春の味だ。 ww…

大事にしたい 子どもの目線

けんぶち絵本の里大賞 2017年2月18日。 ここは、北海道の旭山動物園。 旭山動物園の白樺を背景に(2017年2月18日) 娘は幼い頃から、ペンギンが大好き。 旭山動物園で対面することができました。 旭山動物園の冬の風物詩「ペンギンの散歩」(2017年2月18日)…

「やっぱ、食事だね」

原点回帰 新しく開設したブログを書き始めて、まもなく4カ月がたつ。 毎朝、亡き妻千恵の過去ブログ(早寝早起き玄米生活)を読みながら書いているのだが、最近、わが家の食生活が変わり始めたことに気づいた。 原点回帰と言うべきか。 妻がブログに残したレ…

はな先生の「かつお節削り」ワークショップ

「やってよかったね」 はな先生の『かつお節削り』ワークショップが、長崎県佐世保市の広田地区コミュニティセンターで開かれました。地元の市民グループ「たねまきこびと」の母親たちが、ドキュメンタリー映画「弁当の日」の自主上映会を企画。メンバーには…

鼻呼吸と口閉じテープ

丸刈りに近い短髪 2000年夏から冬にかけて、千恵は、抗がん剤の副作用に苦しんだ。 吐き気、味覚障害、発熱、下痢‥。 髪の毛も全部抜けた。 2001年春、職場に復帰。 かつらは必需品だった。 同年8月5日、古賀カトリック教会で、僕たちは結婚式を挙げた。 そ…

できないことを数えるのではなく

骨転移とリンパ浮腫 15年前のちょうど今頃だった。 がんによる体への悪影響が出始めた。 骨転移による痛み、そして腕と手がパンパンに腫れるリンパ浮腫。 はなは千恵の不調に気づいたのか。 わがままを言わなくなった。 人形を寝かせ、ひとりでお母さんごっ…

子育て最終章

食卓を囲めるのは朝だけ 娘は、来年2月20日に20歳になる。 昨年、第一志望の大学に合格し、そこが自宅から徒歩で通える距離にあるので、今は同居しているが、近い将来、たぶん結婚し、家を出る。 そして、親になるだろう。 僕が彼女の親として伝えたいことを…

父の介護、幼い娘が予言

3度倒れる 会社員時代、僕は意識を失って倒れることが3度あった。 その都度、娘には怖い思いをさせて申し訳なかった。 最初は、出版を祝ってもらった2012年4月30日の夜、急性胆嚢炎で病院に緊急搬送。 当時9歳の娘が救急車を呼んでくれた。 次は、2018年12月…