はなちゃんのみそ汁 番外篇

亡き妻のブログ「早寝早起き玄米生活」アーカイブから

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音楽

亡くなった人たちへの贈り物

鮎川誠さんの言葉 3年前の「いのちのうた」には「シーナ&ザ・ロケッツ」の鮎川誠さんに出演してもらった。「ユー・メイ・ドリーム」を歌う直前、鮎川さんが、こんな話をしてくれた。 シーナが天国にいって4年、今年で5年目。 でも、俺たちはシーナと一緒に旅…

がんと向き合う「3つの大切なこと」

「うるとまらん」は助けてくれない 4歳の頃の娘は「ウルトラマン」を「うるとまらん」と言ってました。 「お子様ランチ」は「おこさらまんち」。 「トウモロコシ」は「とうろもこし」。 「色鉛筆」は「エロえんぴつ」。 おっと、失礼。 調子に乗って、本題か…

さくらと吾郎

夫婦のユニット名 妻の闘病生活が新聞連載で紹介されたことは、以前、こちらのブログで書きました。 hanamisosoup.com 妻は、ブログのハンドルネーム「六本松さくら」で連載に登場。 まだ、実名での取材対応には、躊躇しておりました。 僕は今、ブログで実名…

心が大人になる前に

「目撃者 f」動画配信スタート 昨年の「いのちのうた」で歌った『パパのうた』。 大人への階段を駆け上がる娘、脱サラで新しいステージに足を踏み入れた父。 僕たち父子家庭の「これまで」を歌ったような曲だった。 作詞・作曲は、友人のコヤナギシンジさん…

「喪失」と「悲嘆」を語り合う

吉田さんのおむすび ある出版社の企画で「喪失」と「悲嘆」を語り合う対談に参加した。 お相手は、故・佐藤初女さんの「森のイスキア」の活動を福岡で受け継いでいる吉田俊雄さんと紀美子さん。ご夫妻は、大学生だった次男を亡くされている。 「家庭を顧みな…

みなさんの人生に、幸あれ

助けられているのは僕たち家族です 千恵が亡くなった後、本を書いた。 それがドラマになり、映画化もされた。 全国の人たちから励ましの手紙やメールをいただいた。 千恵が遺した音楽イベント「いのちのうた」は毎年、続けている。 講演会場では、娘を抱きし…

「まずは心の復興を」

旦過市場と小倉昭和館 今年の4月と8月、2度の大火に見舞われた北九州市の旦過市場。 結婚前、妻が北九州市の中学校に勤めていたため、 僕たちは、旦過市場とその周辺をよく歩いた。 鮮魚店、ぬか炊き店、精肉店、八百屋、角打ちができる酒屋・・・ 「いいの…

あのとき、本当の家族になった

最後の6行で、もうじゅうぶん がんの治療費について書いている妻のブログを読んだ。 確かに家計が大変な時期もあった。 家計だけじゃなく、なんもかんも大変やった。 でもね。 君が寝たきりになっての1カ月間、 おむつを替えてあげることができて、俺は幸せ…

娘を思い「がん検査」に向き合う

100万回生きたねこ 千恵は絵本が好きだった。 2000年7月、千恵が乳がんの手術(左乳房全摘出)をするかどうか迷っていたとき、勤めていた小学校の同僚が、絵本「100万回生きたねこ」(講談社)を病室に持ってきてくれた。 絵本「100万回生きたねこ」を読む千…

人生最後の「いのちのうた」

いいことがあるといいね〜君にも僕にも♪ 亡き妻千恵の追悼コンサート「いのちのうた」。 ロック歌手の三宅伸治さんをはじめ、親しくさせてもらっているミュージシャンたちの協力で、今年も開催が決まった。 2022年12月3日。福岡市・親不孝通りのブードゥーラ…

うれしいメールとロックな夜

始動の秋、栗の渋皮煮をつまみながら 久しぶりに、対面で語り続けた1日だった。 昼過ぎ、福岡県内の中学校で講演をした。対象は、中学2年の生徒たち。全国の小中学校で広がる食育活動「弁当の日」の取り組みを紹介しながら、妻亡き後、娘と暮らした14年間を…

「パパの人生、ツイていた」

女子大生の名は、松永千恵 1998年の初夏。 僕は34歳。西日本新聞宗像支局の記者として働いていた。 初めての支局勤務にようやく慣れてきた頃だった。 ある日、珍しく、若い女性が支局にやってきた。 大学院声楽科コンサートの取材依頼だった。 その女子大生…

やさしいは、かっこいい。

ふぞろいのロウソクたち 今朝、起きたら、紙に包まれたロウソクが居間のテーブルに置いてあった。 昨夜、音楽仲間たちがお祝いしてくれたバースデーケーキのロウソクを僕が持ち帰ったのだ。 よく見ると、色は同じだが、形が微妙に違う。 店のオーナーとの雑…

いのちの島

沖縄で音合わせ 沖縄から戻ってきた妻と娘。 旅の目的は、「いのちのうた」でユニットを組むhanautaとの音合わせだった。 この時、西日本新聞社のカメラマンも取材を兼ねて沖縄に同行。 妻の闘病は、その後、六本松さくら(ブログのハンドルネーム)の仮名で…

ARBと「英ちゃんうどん」

「悲しき3号線」 高校時代、車で事故を起こし、剣道部をクビになった。 目指していた「玉竜旗全国高校剣道大会」には出場できなくなった。 小4から続けていた剣道が、青春のすべてだった。 生きる目的がなくなるほどの喪失感だった。 真夜中に、仲間たちと…

真顔の「まつがい」は笑いを誘う

いつか、リベンジを 「いのちのうた」でコヤナギシンジさんの「パパのうた」を歌った。 高校の同級生、栗原靖史にギターの伴奏を頼んだ。 心を込めて歌ったが、緊張のあまり、出だしで歌詞を間違った。 「いのちのうた」で「パパのうた」を歌う(2021年11月2…

のんびり、ゆっくり、マイペース

娘のダンス、妻のダンス 娘は、いつもマイペース。 家ではのんびり。 語りもゆっくり。 食事は「まだ、食っとったんかい!」と言いたくなるほど遅い。 驚いたのは、アルバイト先の飲食店では、きびきび動いていること。 やればできるじゃん、と思った。 妻の…

亡き妻が遺してくれた居場所

音楽を通して故人を偲ぶ 娘に歌う姿を見せておきたかったのだろう。 闘病中の千恵は歌うことを決意した。 2007年10月20日、「いのちのうた」。 今も年に一度、福岡市・親不孝通りのライブハウスで開催している音楽イベントだ。 2006年1月、骨肉腫で亡くなっ…

妻と娘を支えてくれた友人たち

彼女の顔を思い浮かべ 昨日、高校時代の友人と遊びに出かけていた娘から、うれしいメッセージがLINEで届いた。 その友人が、僕のブログを毎日読んでくれているというのだ。 先日投稿した「そこにいるだけでいい」(8/3)を読み、「めっちゃ泣いた」そうだ。 …

21回目の結婚記念日

心地よい二日酔い 昨夜は、福岡市のビルの屋上で暑気払い。 妻の追悼コンサート「いのちのうた」で、お世話になっている音楽仲間たちに誘われた。 僕なんかが「仲間」と言っては、厚かましいかもしれない。 知る人ぞ知るロック界のレジェンドたちである。 飲…

「生きていれば、前に進める」

あるプロボクサーとの出会い 元プロボクサー坂本博之さんをご存知だろうか。 福岡県川崎町生まれ。 太い骨格から放たれるパワーのあるパンチで「平成のKOキング」と呼ばれた。 坂本博之さん(2006年10月19日) 物心ついたころには両親が離婚。 預けられた親…

24時間テレビとトイレの神様

アイドルと歌う娘 武道の聖地、日本武道館。 剣道をやり始めた小学4年の頃から、ずっと憧れていた。 いつかはここで試合をしたい、と。 だが、その夢を果たせぬまま、 2000年10月の九州実業団剣道大会を最後に37歳で現役引退。 小学6年の娘は、そこがどこな…

娘の目に焼き付けたかった「自分が歌う姿」

「いのちのうた」に向けて練習再開 2007年春、闘病中の千恵が「私、歌いたい」と言った。 「食」と同じくらい大切にした「音楽」。 千恵は、自分が舞台で歌う姿を娘の目に焼き付けておきたかったのだ。 僕は、会場を押さえた。 第2回「いのちのうた」(2007…

ミッちゃんからの贈り物(昨日の続き)

お笑いで免疫力アップ 昨日の続き。 千恵がパーカーを着てやってみたかったこと。 それは‥ 目マン(めまん) 清水ミチコさんが発表したパフォーマンス、というか瞬間芸のようなもの。 以下のような手順で、誰でもできる。 パーカーを着る ファスナーを閉じ、…

いとしのミッちゃん

スウェットのパーカー めったにモノを欲しがらない千恵が、すごく欲しがっていたモノがあった。 スウェットのパーカー(フード付きトレーナー)。 わかる人には、わかる。 ヒントはこの人(右から2人目)。 いのちのうたin熊本(2019年12月29日) 本日紹介す…

ないものは作ればいい

ママが伝えようとした生き方 ※「はなちゃんのみそ汁 青春篇」から抜粋。 パパは、2020年3月末で32年間勤めた西日本新聞社を早期退職しました。 その直後、新型コロナによる緊急事態宣言が発令され、私たちは自宅での自粛生活を余儀なくされました。 収入が減…

天国に届け 癒やしの音色

ウクレレ、はじめました〜♪ 亡き妻千恵に音楽の楽しさを教わった。 音楽に無縁だった僕が、ギターを弾き、ドラムを叩き、最近では人前でサックスを吹いている。めちゃくちゃ下手だが、めちゃくちゃ楽しい。 そして、もうひとつ、楽器が加わった。 昨年、ギタ…

妻の威圧感とぱっつん娘の成長

幸せの連鎖 相変わらず、「プータローのプーさん」だが、ここ数日は忙しい日々が続いている。 亡き妻千恵の遺品整理、ロックミュージシャンたちのライブ撮影、そして昨日は長野県上田市で、僕がプロデューサーを務めたドキュメンタリー映画「いただきます み…

恋愛と書く作業

アクセス数、もうすぐ2万に 妻の過去ブログを引用した「番外篇」。 3月18日に、ふと思いついて始め、きょうで56日目となった。 今のところ、1日にも休まずに、毎朝更新中。 アクセス数は、もうすぐ2万。 このブログが社会に何らかの貢献をしているとはとても…

妻は声楽家、夫はロックンローラー

俺はミュージシャンだ! 声楽家の千恵と結婚し、僕は音楽にはまった。 千恵の追悼コンサート「いのちのうた」では毎年、サックスでロックンロールを演奏。 ロックを聴くことは好きだったが、まさか自分がステージに立つとは想像もしてなかった。 コンサート…